掲載日 : [2018-03-16] 照会数 : 8379
東京韓学を学び舎に新学期スタート…在日中国朝鮮族
在日中国朝鮮族の子弟を対象とした「センムルハングルハッキョ(東京泉学校)」(全貞善校長)が2月24日から東京韓国学校(新宿区)を新しい学び舎と定め、新学期をスタートさせた。教室は中・高等部校舎地下の多目的室5つを使用。60人近くが通っている。
埼玉県桶川市から1時間半かけて通うという母親は「子どもは10歳。泉学校に通うのを楽しみにしている。私の仕事の都合で今日は休もうかといっても聞かない」と話す。同じルーツを持つ同世代の友だちの存在も大きいようだ。家では母親が日本語、父親が韓国語を常用しているという。
千葉県在住の母親は、子どもが家族や親戚と韓国語で簡単なコミュニケーションがとれるようになったことを喜んでいるという。「すらすらしゃべれるようになるのは無理としても、大きくなって自分の意思で韓国語を学ぼうというときのきっかけづくりにはなる。自分たちと同じアイデンティティーの子どもたちと友だちになることで世界が広がるのでは」と期待している。
東京韓国学校の金得永校長は「在日中国朝鮮族の子どもたちが学ぶのは歓迎すべきだが、施設だけを貸すことは管理面で不安もあった」と話す。一時は既存の「土曜学校」に組み込むことも考えたが、各クラスの担任から賛同を得られなかった。最後は在外同胞財団や呉公太同校理事長からの協力要請が決め手となった。
全校長は、これまで各地の公民館などを転々としてきただけに「やっと自分の家ができて、安心しました」と胸をなで下ろしている。
(2018.3.16 民団新聞)