掲載日 : [2018-10-31] 照会数 : 5723
在日同胞、鍼灸医療器を共同開発…11月に学会世界大会で発表へ
[ 裵晙映さん ]
東京韓商の理事を務める在日同胞の裵晙映さんが11月、パリで開催される世界鍼灸学会連合会世界大会で「ゴールド鍼灸の効果と実践について」と題した論文を発表することになった。同連合会は世界の鍼灸関係の学術団体が加盟する国際的な団体で、日本の一治療院が招待を受けたのは初めてだ。
「ゴールド鍼」は裵さんが5年前から日本の会社と研究を重ね、共同開発したオリジナル医療器。人体へのダメージがないのが特徴。いまは東京・銀座で治療にあたりながらその普及を目指している。
釜山出身。23歳で来日した。大阪、富山の製薬会社で勤務した後、鍼灸の道へ。頭痛、腰痛、神経痛などを未然に防ぐ「未病」の考え方に立ち、「見る、聞く、匂う、触る」を基本に治療を施している。原点は1644年に朝鮮の医師、許任が編纂した『鍼灸経験方』だという。
会員約1000人を数える日・韓鍼灸学会の韓国側会長も務め、「韓日の鍼灸の違い」をテーマに日本の国家資格をもつ鍼灸師に対する講演活動も行っている。
裵さんは「本当にうれしく思うとともに、深く感謝したい」「製作着手から多くの時間が経ちましたが、病を根治する努力は辛さをうれしい気持ちに変えてくれました」と喜びを語った。
(2018.10.31 民団新聞)