掲載日 : [2018-11-14] 照会数 : 6267
搭乗率7割を維持、山口宇部空港初の国際定期便…冬ダイヤ通年運行へ視界良好
[ 今期の初便搭乗客を迎えるゆるキャラ(山口宇部空港、10月29日) ] [ 初便到着後、機長や客室乗務員らを歓迎 ] [ 初便で仁川から到着した韓国人観光客 ]
韓国人旅行客が牽引
【山口】山口宇部空港と仁川国際空港を結ぶエアソウル国際定期便が10月29日、冬ダイヤでの運航を再開した。同路線は2016年11月、山口宇部空港初の国際定期便として就航したもの。来年3月30日までの運行を予定している。この間の年間利用者は好調に推移しており、山口県のめざしている通年運航の実現に向けた視界は良好のようだ。
山口宇部空港に国際定期便が就航する前、山口県から訪韓するにはフェリーに乗船するか、福岡空港から搭乗する方法が通例だった。
「山口宇部空港には国際線ロビーがあるというのに、これを利用しない手はない」。10年ほど前のこと、民団山口本部の韓賢澤団長(現・民団中央本部副議長)は懇意にしていた当時の二井関成知事にチャーター便の就航実現を働きかけた。
県が大韓航空とアシアナ航空の双方に持ちかけ、アシアナが赤字分の補填を条件に引き受けた。アシアナの100%子会社、エアソウルが2013年から15年にかけて連続チャ‐ター便を運航したところ、利用が好調なことから今回の国際定期便につながった。
初就航の16年度は17年3月25日までの利用者数が51往復で1万4684人(73・8%)。17年度(17年10~18年3月)も62往復1万7618人(72・9%)と好調を維持している。このうちの8~9割がインバウンド(韓国からの訪日客)だ。冬時期の山口県の温泉やゴルフ場に魅力を感じたとみられる。
今年は10月29日から運航を再開。133人を乗せた今期の初便が山口宇部空港に到着した。国際線ターミナルビルで開かれた歓迎セレモニーでは法被を着た宇部、山陽小野田、山口など県内7市の職員が、ゆるキャラとともに「アンニョンハセヨ」のあいさつで歓迎し、観光パンフレット、記念品などが入った袋を手渡した。
来年3月30日まで月、水、土曜日に1日1往復エアバス321型機で韓日間を結ぶ。山口宇部16時40分発、仁川18時10分着。仁川14時5分発、山口宇部15時25分着。
県の担当者は「インバウンド・アウトバウンド両面から取り組みをしっかりと進め、今季冬ダイヤの実績を着実に積み上げて通年運航の実現へつなげていきたい」と話している。
民団山口本部も「お互いに協力していこう」とエールを送る。
(2018.11.14 民団新聞)