掲載日 : [2019-06-26] 照会数 : 6407
趙善玉の「飲食知味方の世界」パクサンポッ
日本の「おこし」風
今回は「パクサンポッ」という韓菓です。『飲食知味方』には、もち米粉を上等なお酒でよく練って蒸し、竹の麺棒で麺を作るようにのばす、そして小豆くらいの大きさにきざんで乾かし油で揚げる。揚げた物をハチミツにまぶして固め、表面を平らにして切るとあります。朝鮮朝時代に竹を麺棒として使っていたのがわかりますね。ただし、現代では小豆の大きさではなく、米つぶ程度の大きさにきざんでいます。
この作り方を見て、思い出すお菓子はありませんか。日本の方なら「おこし」、韓国の方なら「サルカンジョン」ではないでしょうか。実際に本書通りに作ると、蒸した餅米粉を細かくするのが大変です。餅なのですぐにくっついてしまい、手間がかかるからです。
飲食知味方の講座で生徒たちに教える時も、サルカンジョンのように米を蒸し乾かしたものを使えばいいのにと話しましたが、出来上がった物を食べてみると、サルカンジョンとは違う触感や風味があって感動しました。
皆さんが作る時は、家族や友人たちと、大勢でわいわいと作ると楽しいかもしれません。
◇材料(4人分)
もち米粉4カップ、塩小さじ1、酒大さじ4、ハチミツ大さじ1/2、小麦粉、サラダ油適量
◇つくり方
1.もち米粉に塩を入れ混ぜ合わせ、酒を入れて混ぜて、ふるいにかけ綿の布を敷いた蒸し器に入れて20分蒸す。
2.①の餅を取り出し練って、小麦粉をふるったまな板のにのせて麺棒で2㎜程度の薄さにのばす。
3.細長く切り、さらにご飯粒ぐらいの大きさに切って、くっつかないようにひろげて乾燥させておく。
4.フライパンでサラダ油を170~180度まで熱し、③を少しずつ揚げて、ザルで油をきっておく。
5.別のフライパンにハチミツを入れて沸かして、揚げた④を5カップ入れてよく和え、型に入れ表面を平らにし、固まったら食べやすい大きさに切る。
(2019.06.26 民団新聞)