掲載日 : [18-06-27] 照会数 : 12858
同胞訪問運動 高知でスタート
[ 団員の話に耳を傾ける鄭慶文高知本部団長(中央) ]
【高知】民団組織の活性化を目指して、年内にかけて全国で実施する「ネットワークを作ろう!同胞訪問運動」が、高知県本部管内を皮切りに始まった。
16日から民団高知県本部幹部と中央本部組織局幹部とともに高知県内の同胞、団員宅を一軒一軒訪問し、各家庭の居住状況や民団に対する要望を聞いた。
同運動は民団組織と同胞とのネットワークを強化するために県内の同胞 家庭を訪問するもの。同時に災害時に円滑な救援活動を展開するために、どこに誰が居住しているかという調査も兼ねている。
創団70年という歳月の中で、同胞の集住地域が減少し、孤立分散化が進んできた。
また、世代が進むにつれて職業分布も自営業が減り、会社勤務 者が増加するなどの状況下で同胞同士の交流も減少する傾向にあった。今回の運動は、このような中で民団組織と同胞との絆をより深めようと実施された。
特に今回は、居住者の詳細を知ることによって災害時の救援活動に生かそうというねらいもある。
1995年の阪神淡路大震災をはじめ、東日本大震災、中越地震、福知山洪水、広島土砂災害、熊本地震などの災害時、民団は全国の組織をあげて救援活動および義援金募金を展開してきた。
その際、最も不足していたのが被災同胞家庭の居住状況だった。救援物資を届けたり義援金を伝達するにも、被災同胞の詳細が把握できていれば、より迅速かつ緻密な支援活動が展開できたという体験が、今回の活動の原点にもなっている。
16日から高知県本部の鄭慶文団長をはじめ、朴 秀一議長、朱幸吉監察委員長、洪英男婦人会長ら幹部が、中央本部から支援に駆け付けたメンバーと一緒に団員宅を訪問し、居住状況の調査と同時に団員からの要望などを聞いた。
また、民団からは、広島総領事館からの出張券手続きの日程や、オリニ事業、奨学金事業などを紹介しながら積極的な活用を呼び掛けた。
団員からは特に、兵役に関する規定が分かりにくいなどの意見が寄せられるなど、民団と同胞とのコミュニケーションを 深めた。
高知県幹部たちは「このような活動が不足していた。団員との絆を深める必要性を実感した」という。
高知県では年内にかけて同胞家庭を訪問する活動を継続する