掲載日 : [19-02-14] 照会数 : 11470
ネットのヘイトスピーチ…名誉棄損で罰金刑(石垣簡易裁判所)
[ ネットのヘイトスピーチに対して名誉棄損で罰金刑の略式命令を出した石垣簡易裁判所 ]
沖縄県石垣市在住の在日韓国人(35)の男性に対し、インターネット上の匿名掲示板で3年近くにわたって民族差別をあおるヘイトスピーチの書き込みをしたとして、沖縄県内に住む投稿者の男性2人が名誉棄損の罪に問われ、罰金10万円の略式命令を受けていたことがわかった。6日、NHKニュースと共同通信が報道した。
この在日韓国人男性はネット掲示板「2チャンネル」に実名入りで「在日朝鮮人の詐欺師」「イヌやネコを食べている」などと書き込まれていたのを見つけ、2016年2月に県警八重山署に刑事告訴。警察が18年11月、容疑者不詳のまま書類送検していた。
その後、検察は独自に石垣市内に住む2人を特定し、名誉棄損の罪で略式起訴し、石垣簡易裁判所が先月、2人に対して各罰金10万円の略式命令を出した。ヘイトスピーチに対してはこれまで侮辱罪が適用されてきたが、より罪の重い名誉棄損罪が適用されたのは全国で初めてとされる。
被害にあった男性はNHKの取材に「人を傷つけることをすればしかるべき処罰を受けることをわかってほしい。これまで差別や心ない誹謗中傷を受けて泣き寝入りしていた人を勇気づけるきっかけになればいいと思う」とヘイトスピーチの根絶を訴えた。
(2019.02.13 民団新聞)