掲載日 : [18-08-10] 照会数 : 10851
13日南北高位級会談、文大統領の平壌行きを調整
南北高位級会談が13日、板門店(パンムンジョム)の北朝鮮側地域である統一閣で開かれると統一部が9日、明らかにした。今回の高位級会談は北朝鮮が先に提案したものだ。今年に入って高位級会談の開催を北朝鮮が先に提案してきたのは今回が初めてだ。
統一部によれば、北朝鮮はこの日「板門店宣言の履行状況を点検して南北首脳会談の準備に関連した問題を協議しよう」として会談の開催を提案した。米朝交渉が行き詰まっている中、北朝鮮が南北高位級会談を電撃提案することで、南北関係で突破口を開き米朝交渉の動力にしようとするのではないかという見方がある。統一部は「今回の会談を通して板門店宣言の履行促進案と共に南北首脳会談を成功裏に開催するために必要な事項を北朝鮮側と深く協議するだろう」と明らかにした。
4月27日南北首脳会談で採択された板門店宣言は「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は今秋、平壌(ピョンヤン)を訪問することにした」と約束した。これを受け、南北首脳会談は9月ごろ開催されるものとみられたが、先月から「8月末説」が流れ出た。南北首脳会談を前倒しして遅々と進まない米朝間非核化対話を側面支援する必要があるという趣旨からだ。文正仁(ムン・ジョンイン)大統領特別補佐官(統一・外交・安全保障)と李鍾ソク(イ・ジョンソク)元統一部長官など文大統領の外交安保諮問も8月末~9月初めの開催を公開主張した。
外交安保当局者はこの日、匿名を前提に「秋の範囲は広い」とし「立秋が7日で過ぎたので節気上には今でも秋」としながら8月末首脳会談の可能性を否定しなかった。青瓦台(チョンワデ、大統領府)高位当局者はこの日、南北首脳会談が8月にも可能だろうかという質問に「会ってみないと分からない。あちらが持ってくるカードを見ないと(分からない)」と答えた。
北朝鮮の態度によっては8月末首脳会談が開かれる可能性もあるということを示唆したものに読まれる。ただ、8月末首脳会談は北朝鮮が9・9節(政権樹立記念日)行事を大々的に準備しており、実務的に可能なのかどうかが変数という見方もある。
今回の高位級会談では「終戦宣言」が取り上げられるだろうという見方も出ている。南北は4・27首脳会談の時、年内終戦宣言とその後の停戦協定の平和協定への転換を合意した。このために3者、または4者会談の開催も推進することにした。政府も水面下で米国当局を相手に年内終戦宣言の必要性を説得しており、北朝鮮も終戦宣言を公開要求してきただけに板門店宣言の履行状況を点検する高位級会談で南北が自然に対話の議題として取り上げる可能性がある。
一部では9月末、米ニューヨークで開かれる国連総会に金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が参加して関連国が終戦宣言をする可能性もあるという見方もある。ただ、そうするためには北朝鮮の非核化「行動」または「意志の再確認」が先行されなければならない。南北首脳会談がこのような契機につながる可能性があるという期待感だ。国家安保戦略研究院のチョ・ソンニョル首席研究委員は「米朝の利害関係により、9月末の終戦宣言に向けた一種の共感が水面下で形成されているとみている」とし「最近、北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)ミサイル発射場の解体に入ったという38ノースの報道などもこれに関連したものとみている」と話した。統一研究院のホン・ミン研究委員は「北朝鮮が9日付け(労働党機関紙)の労働新聞からは終戦宣言を要求しながらも既存の攻勢的な論調から説得する論調に変わった」として「南北が8月末の首脳会談を通じて米朝間非核化対話を支援射撃する局面に向かっている」と分析した。
13日高位級会談の韓国側首席代表は趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官が引き受ける。統一部はこの日、代表団全体の名簿は公開しなかった。北朝鮮側代表団は祖国平和統一委員会(祖平統)の李善権(リ・ソングォン)委員長が前例により団長を引き受けるものと予想されている。
2018年08月10日 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]