◆テーマダンスが団結のシンボル
今回はテーマソングの「アリラン」のほか、テーマダンスとして人気グループ「BIG BANG」とキム・ヨナが一緒に歌う、W杯韓国代表応援歌「勝利の叫び」で踊る「Shoutingダンス」を加えたことで、オリニとリーダー、スタッフの心が瞬間大融合。
2日目の崇礼門広場からスタートしたソウル市内スタンプラリーは、指定されたチェックポイントにスタッフらが扮したキャラクターが待ち受け、韓国にちなんだ○×クイズを楽しんだ。
今回のチェックポイントは、定番だった南大門と明洞に、ソウルの新しい観光スポットになった光化門広場が加わった。
韓国の英雄、李舜臣将軍と世宗大王の銅像前には、スタッフらも両英雄のコスチュームをまとってオリニたちを喜ばせた。 また、クイズに正解すると、待ち構えたスタッフらが農楽演奏を始めるといった趣向が、市民や観光客たちからも人気を集めていた。
3日目は抱川市近辺の長丞小学校と榛接小学校に分かれて体験入学。民俗遊戯、伝統楽器、伝統儀式、スポーツなどを通じて現地のオリニたちと交流を深めた。 4日目は、ロッテワールドを楽しんだ後、最後のイベントに臨んだ。
夜に行われたキッズ大パーティでは、突然のスコールというアクシデントが襲った。しかし、みんなの気持ちが天に通じたのか、約15分後には、空はうそのように晴れわたり、パーティを再開。各班対抗のダンス大会がスタートした。
各班が期間中に練習した成果をたっぷりと披露。顔をくしゃくしゃに、汗をびっしょり流しながら踊るオリニとリーダーの目はきらきらと輝いていた。
◆自分らしさ見つけた…仲間は最高 ずっと続けて
2001年から始まった、次世代たちのための夏の一大イベントは今回が6回目。ちょうど10年目を迎えた。第1回(01年)、第2回(02年)にオリニとして参加した子が、立派に成長してリーダーとして戻ってきた。
長野県の李祐実さん(20・大妻女子大)は、01年、小学6年の時にジャンボリーに参加した。
「初めての韓国旅行でもあったし、あの時の楽しい思い出は今でも忘れない。今度はお手伝いする立場で、オリニたちに感動を与えられればと志願した。始まる前は私にできるかなと、プレッシャーや不安もあったが、同じ班のリーダーがカバーしてくれ、何とか日程をこなせた。キャンプファイヤーでのキャンドルセレモニーでみんなが大泣きし始めたことで、楽しんでもらえたんだなあと実感し、ほっとしている。次回も必ず志願したい」と目を潤ませていた。
◆恩返しの思い…10年目に実現
今回のリーダーの中で最年少だった宮城県の朴里奈さん(19・梨花女子大)は01、02年と連続参加した。「当時、リーダーがとても優しくしてくれて、私たちを楽しませてくれたし、あこがれだった。その頃から大学生になったら必ずリーダーになって恩返しをしたいと思っていた。リーダーの役割と仕事が予想以上に大変だったことを痛感。当時のありがたさを改めて感じた。私たち以上に運営スタッフたちが不眠不休で準備に取り組んでいる姿を見て、感謝の気持ちでいっぱい。全国の仲間たちとのつながりを提供してくれた民団のすばらしさを感じた」と、目を細めていた。
キャンプファイヤーの最後にはステージの大画面に4日間のダイジェスト映像が映し出され、オリニを代表して康美里さん(小6・東京)が感想文を朗読。 「2回目の参加ですが、この2年間とても楽しみにしていました。最高の仲間たちと自分らしさを見つけることができました。今年が最後だと思うととても悲しい。でも、いつかリーダーになって戻ってきます。だからずっとジャンボリーを続けてください」と熱く語った。
オリニ、そしてボランティアとして参加したリーダーとスタッフ。
日本で生まれ育ったこの在日3〜4世たちにとって、自分が誇らしい韓国人という事実を胸深く刻んだことだろう。