| 農家出身の私は、少年のころ牛を土手に連れて行って草を食わせるのが好きであった。私の家の牛は立派な威厳のある顔をしていたが、これが顔に似合わず助平で、雌牛さえ見れば見境無く背中に飛び乗るのが癖だった。
こうして、よく同じ土手にいたほかの雄牛とトラブルを起こしたが、少年の私の力でこれを引き離すのに苦労したものであった。しかしこの場合、弱い牛はすぐ逃げてしまうので勝負は簡単だったが、力が伯仲する雄同士が喧嘩する闘牛は、なかなかスリルのある見物である。
闘牛といっても、スペインやメキシコなどでは、牛と人間との戦いであるが、韓国では牛と牛との喧嘩そのものをいい、同じような闘牛は日本の四国をはじめ各地方で行われ、沖縄でも伝統的行事として有名である。
画・文
木丁・金龍煥
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