掲載日 : [2022-05-23] 照会数 : 5260
韓日交流復活へ動き急…航空便や観光ビザ再開
[ 日本人観光客でにぎわう、2019年12月のソウル・明洞 ]
◆金浦・羽田の運航認可へ両政府調整
韓国の国土通商部は、新型コロナの影響で2020年3月から停止されている金浦(ソウル)‐羽田(東京)の航空路線の運航再開に向け、外交部や防疫当局などの関係機関と協議を進めていると明らかにした。日本の新型コロナの水際対策も考慮する必要があるため、日本の関係省庁とも緊密に協議しているという。
韓国の大韓航空、アシアナ航空、日本の日本航空、全日空と韓日両国の主要航空会社が金浦‐羽田路線の運行再開を申請中だが、早ければ6月1日からの運航再開を認可する方針だという。
このほか、現在停止されている、釜山‐関西、釜山‐新千歳に加え、仁川‐中部、仁川‐福岡などを結ぶ路線の増便を認可する方針を固めた。
コロナ禍前の2019年の年間利用者数は、金浦‐羽田間がおよそ205万人、釜山‐関空は76万人だった。
◆観光ビザ発給を再開…日本人も対象 来月1日から
韓国法務部は19日、新型コロナウイルスの影響で2年あまり前から中断していた、外国人観光客などを対象とする短期訪問ビザについて、6月1日から発給を再開すると発表した。
韓国法務部は、2020年4月から新型コロナウイルスの感染が懸念されるとして、観光や会議の出席などを目的としたビザの発給を中断し、投資や貿易、人道目的などの訪問客に限ってビザを発給していた。
これにより、ビザを取得すれば、すべての外国人が、観光目的などで渡航できるようになる。このビザでは90日までの滞在が認められる。
一方で、コロナ禍前のように、日本人のビザ免除制度の復帰はめどが立っていない。
韓国法務部では「外国人観光客の受け入れにより関連産業が活性化されるほか、雇用の創出などが期待される」と今回の措置について期待を示している。
また、韓国と日本との間では、金浦空港と羽田空港を結ぶ定期便の再開に向けて協議が進められていて、今後、日本人旅行客の増加が見込まれる。
韓国政府は、入国者に対して入国から24時間以内にPCR検査を受けるよう求めていたが、6月からは、検査の期限を入国後3日以内に緩和する。
◆日本入国後の隔離を緩和
日本政府は17日0時を基点に韓国から日本への入国者に適用してきた隔離措置を緩和した。新型コロナワクチンを3回まで接種した場合、日本到着後、水際検査で陰性と判定されれば「3日間自宅隔離」が免除されることになった。これまでは陰性でも3日間の自宅隔離後、再検査で陰性と判定されてこそ隔離が解除された。
また、ワクチンを3回接種しなかった場合、原則的に到着後7日間、宿舎・自宅で隔離が義務付けられていたが、入国3日目以降実施した検査で陰性判定を受け、これを厚生労働省に提出すれば隔離が解除される。
ただし、入国者は出国72時間以内の検査による陰性判定証明書は依然として提出が必要。
この措置について韓国全国経済人連合会(全経連)は「経済協力の出口が開いた」と歓迎の意を表わした。