掲載日 : [2017-08-15] 照会数 : 4381
韓国初の原爆資料館が慶南陜川にオープン
[ 展示室にはオープンから多くの人が訪れた ]
広島に原爆が投下されてから72年の6日、韓国では初めてとなる原爆資料館が、多くの被爆者が住み「韓国のヒロシマ」とも呼ばれる慶尚南道の陜川郡にオープンした。同資料館は、原爆の悲惨さを後世に伝えようと建設。この日の開館式には被爆者や遺族などおよそ300人が出席した。
2階建て約320平方㍍の資料館には、被爆者の遺留品や証言録、写真、映像のほか広島や長崎での原爆による被害の様子を再現した模型などが展示されており、オープンから多くの人が訪れた。
同郡の河昶煥郡守は開館式で、「在韓被爆者約2500人の念願だった資料館がついに完成した。二度と原爆による被害がないよう非核化運動に皆が参加する契機になってほしい」とあいさつした。韓国原爆被害者協会の沈鎮泰陜川支部長も「たとえ規模は小さくても、原爆資料館の開館は意義深い」とし、「展示された資料は、後世への大きな教訓になるだろう」と強調した。
在韓被爆者は、終戦後の混乱で、家財を母国に持ち帰ることができず、被害の実態を伝える資料が非常に少ない。資料館側では今後、日本側に展示の面で協力を呼びかけていく予定だ。
同郡に被爆者が多いのは植民地時代に陜川出身強制徴用者の大半が広島に連行されたからだ。
(2017.8.15 民団新聞)