掲載日 : [2016-03-30] 照会数 : 7456
3・1宣言よどみない朗読で話題に…4世 林彩加さん(18)
慶南高校で無償教育3年履修
【神奈川】林彩加さんは公立慶南高校で3年間学んで帰日した在日4世(18、湘西支部団員)。今年、民団神奈川の3・1記念式典で独立宣言書をよどみなく朗読し、周囲を驚かせた。
慶尚南道教育庁は在外同胞3世以上を対象に毎年5人、高等学校で無償教育を実施している。林彩加さんは祖母に頼み、自ら留学を志願した。
当時、語学力といえば「単語、単語でしか話せなかった」。勉強に追いつけるか、言葉が通じなかったらどうしようか。なによりも、親元を離れての寄宿舎生活に耐えられるか。「一人暮らしは初の体験、気持ちの整理が難しかった」。それでも「韓国の文化、言葉も学びたい」という内なる欲求が足を踏み出させた。
当初、授業についていくのは難しかった。放課後の1時間は日本語の話せる先生から韓国語の特訓を受けた。さらに、友だちと会話を交わすことでコミュニケーション能力を磨き、時間を見ては手紙も書いた。
留学から半年過ぎるころから聞き取ることができるようになった。生活は寄宿舎だが、金曜日の夕方から日曜日まではホームステイするのが決まり。慣れてくるとホームステイ先に気を遣うこともなく、留学生活を楽しめたという。
林さんは3年間を振り返り、「友だちと言葉、そして辛かったけれど乗り越えた経験が私の財産」と話す。現在、青年会神奈川本部に常勤している。
(2016.3.30 民団新聞)