掲載日 : [2019-09-11] 照会数 : 6034
嫌韓、憎悪煽動に憤り…東京と大阪で「日韓連帯アクション」
[ 「一緒に生きていく」などのプラカードを持つ参加者 ]
「いてもたってもいられない」
隣国への偏見・差別や憎悪煽動に抗議し、友好を求める集会「日韓連帯アクション」が7日、東京と大阪であった。東京では市民有志が4日前にSNS、フェイスブック、ツィッターなどで呼びかけたところ、渋谷駅ハチ公前広場に300人(呼びかけ人発表)が集まった。参加者は韓国語と日本語併記の「一緒に生きていく」「私たちは手を取り合っている」などと書かれたプラカードを手に約1時間にわたってアピールした。
在日3世の女性は震える手でマイクを握った。
「私は日本生まれ、日本育ち。日本の学校に行ったので韓国語はしゃべれません。なので『韓国に帰れ』と言われても帰れません」「私たちはいま、生きるか死ぬかの瀬戸際にいる。私は殺されても構いません。でも、私よりも若い世代、未成年、これから生まれてくる子どもがこの国で安全に生きていけるようにしてください」
別の日本人女性は「日本人のみんなに言いたいこと」を次のように訴えた。
「お友だちとか家族とかで『韓国って危ないよね』『謝罪、謝罪言いすぎよね』と言われたときに『そうだよね』と流すことがあると思うんです。でも、そういうのやめませんか。あなたがそう思わないんだったら『私はそう思わない』と言ってください。それで友だちとけんかになっても別によくないですか」
ある日本人の高校生は「いてもたってもいられない気持ちで参加した」と胸のうちを語った。
「学校でも、韓国は好きだけど歴史の話はしたくないという人が多い。でも、真剣に向き合わないと」と自分に言い聞かせるかのようだった。
呼びかけ人の一人、林田光弘さん(27)によれば、集会を呼び掛けた最大の理由は週刊ポスト9月13日号(小学館)の「韓国なんて要らない」と題した嫌韓特集だった。TBS・CBC系の情報番組「ゴゴスマ~GoGo Smile」では出演者が「日本男子も韓国女性が入ってきたら暴行しにゃいかないからね」と発言した。
林田さんは「あまりに度が過ぎた。在日韓国人は震える、怖くなると思った。私なら耐えられない。政治的対立はあってもヘイトは許されない。そうはっきり示すためこの行動を企画しました」と話した。
また、大阪でもこの日の夕方、約200人が南海難波駅前に集まり、「差別や憎悪よりも友好を!」などと書かれたプラカードを掲げた。
(2019.09.11 民団新聞)