掲載日 : [2022-05-16] 照会数 : 1996
在日3世が案内役に「対馬朝鮮通信使歴史館」
[ 韓服姿の地元住民に展示品を案内する文彰浩さん(左) ]
国際社会で主導的役割果たす
【長崎】朝鮮通信使が最初に寄港した日本の玄関口、長崎県対馬市。厳原町には市営「対馬朝鮮通信使歴史館」がある。今年4月30日に開館したばかりの「対馬博物館」の分館として昨年10月に一足早くオープンした。
建築面積357平方㍍、鉄筋コンクリート造3階建て。「朝鮮通信使に学ぶ誠信の交流」をテーマに朝鮮通信使と対馬との関わり、辛基秀氏のコレクションから「正徳度朝鮮通信使行列絵巻」、NPO法人朝鮮通信使縁地連絡協議会の松原一征理事長が製作代表を務めた「倭館」のジオラマなどを展示中。
4月から在日韓国人3世の文彰浩さん(44)が土・日を利用して館内に常駐し、展示室の案内を務めている。
文さんは大学の史学科で日韓関係史を専攻。対馬市がその専門知識を活かしてほしいと白羽の矢を立てた。文さんは「日韓関係の歴史について観光客と島内の人に伝えられるのは意義深い」と話す。対馬観光ガイドの会「やんこも」所属。普段は観光客を主な相手として島内のガイドを務めている。
開館9時30分~17時(木曜日休館)。一般220円(市民110円)、高校生・小中学生110円(市民無料)。厳原町国分1430番(090・52・0101)。