掲載日 : [2006-11-01] 照会数 : 5806
ごまの葉すくすく 密陽から移植「瀬戸内の名産に」
民団岡山が仲介
【岡山】岡山県瀬戸内市(立岡脩二市長)は友好交流協定を結んでいる慶尚南道密陽市(李相兆市長)からごまの葉の種を移植し、瀬戸内市の名産にしようと大切に育てている。民団岡山県本部(許東郁団長)が両者の間を取り持った。
ごまの葉の種は4月、瀬戸内市の立岡市長が農協関係者を伴って密陽市を訪問した際、手に入れた。早速種を植えて発育の様子を見たところ「瀬戸内市の土壌に合っているようで葉が大きく、状態もいいです」(瀬戸内農業共同組合の武久源男代表理事組合長)と確かな手応えを感じている。
瀬戸内市は密陽市と同じ農業地。気候、風土も似ている。吉井川の水を田んぼや飲用水として直接引くなど、「農業にとって命の源」(武久組合長)とされる豊かな水も幸いしたようだ。同市は企画を成功させ、密陽市とより一層交流を深めていきたい考えだ。
瀬戸内市の担当者、市企画部企画課の片山洋一地域振興係長は「これからだんだんと高齢化が進む中、この企画が成功すれば、お年寄りたちにごまの葉を生産し、販売するという遊楽農業を提供することができる」と期待している。ごまの葉は栄養価が高く、お年寄りたちの健康管理にも役立つという。
両市は朝鮮通信使ゆかりの地だったことから交流が始まり昨年11月、民団岡山県本部やアジア国際センター(金昌男代表理事)の橋渡しで正式に友好交流協定を結んだ。密陽市は朝鮮通信使の礎を築いた松雲大師の誕生地で瀬戸内市の牛窓町が朝鮮通信使の寄港地でもある。
民団岡山県本部の許団長は「密陽から移植したごまの葉が瀬戸内市の名産になれば、それは画期的なこと。民団としても全面的に協力していく」と話している。
(2006.11.1 民団新聞)