掲載日 : [2006-11-01] 照会数 : 7820
<北核抗議>同胞諸団体、署名運動を展開へ
[ 声明への賛同を呼びかける同胞団体の各代表 ]
「傍観は黙認」と抗議行動へ
北韓の核実験強行は在日同胞社会に不安と憤りを広げている。10月31日には都内で、近江渡来人倶楽部(河炳俊代表)、民族差別と闘う大阪連絡協議会(宋貞智代表)、在日の時調の会(金一男事務局長)など同胞団体が結成した「北朝鮮の核兵器廃棄を求め在日コリアンの人権を守る会」(事務局・コリア渡来人協会、℡03・5214・3339)が記者会見を開き、抗議行動の開始を宣言した。
同日、すでに200人の賛同人を集めた抗議声明を発表、北韓の核兵器計画について「傍観することは黙認すること」であり、「在日は自らの生活を守るために一丸」となるべきだと訴えた。
今後、年内の大阪を皮切りに東京など全国で抗議集会を開き、1万人の声明賛同人を募る方針だ。総連を窓口に想定するが、それが果たせない場合は、抗議の意志を金正日総書記に直接伝える方策も検討している。
声明要旨は次の通り。
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北朝鮮人民の貧困と苦痛はますます耐えがたいものになっており、日本社会における同胞の立場もいっそう苦しいものになりました。私たちは、祖国が戦争の危機にさらされることを見過ごすわけにはいきません。また、核の脅威に不安を感じる日本社会からの疑惑の視線を甘受するわけには行きません。
北朝鮮の相次ぐ軍国主義的暴挙により、祖国と在日コリアン社会が存亡の危機に立たされているにもかかわらず沈黙を続けることは、同胞としての責任と共に、日本社会の構成員としての立場を放棄することではないでしょうか。
もしも韓国が、核の脅威によって北朝鮮から軍事的圧迫を受ける事態となった場合には、私たちにも多大な影響が及ぶことを覚悟しなければなりません。もしも日本が、再び軍国主義化することになれば、私たちも結果責任を問われることになります。そのため、時代錯誤の極みである北朝鮮の核兵器計画の全面廃棄を求めて、具体的な行動を起こすことをすべての在日同胞に訴えます。
(2006.11.1 民団新聞)