掲載日 : [2006-11-01] 照会数 : 5964
北韓核開発問題 韓国企業に不安広がる
北韓核開発問題が韓国企業の足元に飛び火し始めた。米政府に影響力をもつ新保守主義者(ネオコン)グループが「北韓と経済協力を行っている韓国企業を制裁すべきだ」と主張しているからだ。
現代自動車や三星電子、LG電子など韓国大手企業の対米輸出額は、全輸出高の2〜3割を占める。したがって、米国が韓国製品に対する本格的な貿易制裁や不売運動に乗り出せば、韓国企業が深刻な打撃を受けるのは疑いない。
米保守派の動きに警戒感
米新保守主義者の中心人物で国家安全政策センター首席のフランク・ガフニー氏は、10月24日付ワシントン・タイムズ紙に「北の金正日総書記と事業を行う現代や三星などとは取引をやめるべきだ」という内容のコラムを掲載し、「米国国民は直ちに年金基金を含む自分たちの投資ポートフォリオ(資産形成)も見直すべきだ」と言及した。
このコラムが掲載されるや、韓国企業は直ちに反応し、「対北事業に前向きだ」と名指しされた企業は「事実と違う」などと弁明に必死だ。
現代自動車はワシントン事務所を通じ、米政財界に対北事業とはまったく関係ないことの弁明に総力をあげている。起亜自動車の米ジョージア工場起工式でもグループ経営陣らが各関係者に積極的に説明した。
三星電子は、北韓製テレビの輸入量はわずかにすぎないが、どう対処すべきか検討に入った。LG電子も、来年の対北事業を継続するかどうかで悩んでいる。
(2006.11.1 民団新聞)