掲載日 : [2020-10-20] 照会数 : 5935
徴用同胞の死を悼む…旧三井三池炭鉱、大牟田市長も参列
[ 徴用犠牲者慰霊祭(大牟田市甘木公園) ]
【福岡】第2次大戦中、大牟田市の三井三池炭鉱などで過酷な労働の末に非業の死を遂げた韓国人を悼む「徴用犠牲者慰霊祭」がこのほど、市内甘木公園内に建つ慰霊碑前で営まれた。民団中央本部から呉英義副団長が来賓として参列した。
慰霊碑は市民団体「在日コリア大牟田」(禹判根代表)が1995年に建立。土地は市が無償で提供し、建設費は三井系企業が負担した。碑の横には韓半島から徴用された労働者が社宅の押し入れの壁に望郷の念を書き残した墨書を彫った記念碑も並ぶ。
福岡県特別高等課調査に基づく「労務動員計画による移入半島人労務者に関する調査書」によれば、1944年1月末当時で2376人の徴用工が存在。逃走者数は743人に及び、15人が死亡したとされる。日本政府は三井三池炭鉱が世界遺産に登録された際、「朝鮮半島の多くの人々が意思に反して連行された』と明言している。
はじめに駐福岡総領事館の南宮煥副総領事や関好孝大牟田市長、境公司大牟田市議会議長をはじめとする参列者143人が献花し、黙とうを捧げた。続いて主催者を代表して民団福岡本部の李相鎬団長が「未来志向の関係改善を」とあいさつした。
(2020.10.19 民団新聞)