掲載日 : [2022-09-29] 照会数 : 691
過去忘れず未来構築へ…「韓日有識者会議」提言
[ 東成区民センターでの「大阪会議」の模様 ]
韓日関係改善をテーマとする討論会「アジア文化・日韓有識者会議」(「コリアンワールド議会」主催)が東京、大阪で開かれ、有識者らが提言を行った。両会場でコーディネーターを務めた李相善コリアンワールド代表は「韓日関係の正常化はアジアの安保・経済に直結する問題。日本国民、在日韓国人の声を代弁して実のある提言を期待したい」と述べた。
「コリアンワールド議会」主催
東京会議は13日、日本橋公会堂で行われた。 戸塚悦朗弁護士は「日韓関係の危機をどう乗り越えるか、日韓関係の危機は人為的な危機であり、植民地支配責任の問題を見えなくしている現状がある」と指摘した。
内田雅敏弁護士は「中国とは花岡事件、西松建設などの強制連行問題は解決したのに、韓国との徴用工問題がどうして解決できないのか」と疑問を提起した。
金勇光民団中央本部副団長は「2002年ワールドカップ以来、韓日間の親善交流は深まっている。2018年には双方訪問者が年間1000万人を超えるほど、親善交流は高まっている。政治家同士の対立はあるが、民間同士は韓流ブームの高揚など交流を深めあっている」と述べた。
李コリアンワールド代表は「未来志向ということで過去の歴史的関係をすべて水に流すわけにはいかない。徴用工問題はできるだけ韓国内で解決し、日本側には金銭的な請求はしないで歴史認識問題の健全な改善に全力投球すべきだ」と力説した。
◆双方歩み寄りを
大阪会議は21日、東成区民センターで開かれた。
朴一大阪市立大学名誉教授は「歴史問題で双方が歩み寄り、歴史問題と経済・安全保障問題を考える日韓の戦略的互恵関係の構築が必要」と強調した。箱田哲也朝日新聞論説委員は「日韓の未来志向は同じなのか」と問題提起し、関係悪化の主因は過去だけでなく、未来にもあるのではないかと指摘した。
成学社の金明弘会長は「1998年の日韓パートナーシップ宣言の意義をしっかり踏まえよう」と強調。尹大辰韓日歴史文化研究所所長は「日本の大学生の一部であるが、植民地統治は韓国側の要望と認識している。今後の日韓関係は正確な歴史を勉強して、認識を共有していかなければならない」と語った。