掲載日 : [2021-12-08] 照会数 : 2494
負の歴史超えて友好へ…「耳地蔵」初の鎮魂供養式
[ 「耳地蔵」とその由来板 ]
【岡山】津山市東一宮に400年以上にわたって放置されていた「耳塚(耳地蔵)」で11月8日、初の鎮魂供養式が執り行われた。
この塚は豊臣秀吉の朝鮮侵略(壬辰倭乱)に加担した中島孫左衛門なる武将が、戦功の証しとして持ち帰った同胞の耳たぶを葬ったもの。子孫で、津山市議会議員の中島完一さんがひっそりと管理してきた。
その後、市民団体「一宮の遺産を見つける会」が2018年に由来板を設置し、地域に知られるようになった。NGO「京都から世界に平和を広める会」(京都平和の会、小椋正恵会長)は「日韓の不幸な歴史を共有し、真の友好関係の出発点にしたい」と鎮魂供養式に先がけてクラウドファンディングで諸経費を募り、新たに石碑と献花台も設置した。
この日の式典は少数の関係者のみで行い、リアルタイムでライブ配信された。民団岡山本部からは金學事務局長が参列し、献花。来賓の鳩山由紀夫元首相が「アジアの平和を日本が主導していこう」と呼びかけた。
(2021.12.08 民団新聞)