掲載日 : [2019-08-06] 照会数 : 13565
京都国際 夢の甲子園まであと一歩… それでも誇らしい準優勝
[ 表彰式後、グランドを回る京都国際学園高校のナイン ] [ 準優勝杯と準優勝盾を手にする京都国際学園高校野球部代表 ]
第101回全国高校野球選手権京都大会
【京都】京都国際学園・京都国際高校(李隆男理事長、朴慶洙校長)初となる甲子園出場の夢はかなわなかった。それでも7月28日、創部21年目にして初めて京都大会決勝まで駒を進め、甲子園に出場経験のある立命館宇治を相手に8回まで2点のリードを保ったことで着実に強豪校として認知されるようになった。甲子園出場はもう夢ではない。
京都国際は春の府大会で初優勝。第101回夏の大会でも「実力的にいうと京都国際がやや優勢」という評価が定着していた。民団京都本部の金政弘団長も「試合前の評判を聞き、(甲子園に)行けると思っていた」という。李理事長は「3回以降、ヒットに恵まれなかった。一発勝負なので、運の差だった」と肩を落とした。
岡田孝雄同校事務長は「子どもたちはすべての大会に死力を尽くして戦った。おおいに誇らしいと思う気持ちと(だからこそ)甲子園に行かせてやりたかったな」と悔しさを押し隠した。
京都国際はシード校として出場。京都外大西に5対1で勝利した準々決勝戦からは地元京都テレビとNHKが実況放送。試合終了後、TV画面には京都国際の校歌が流れた。選手は全員、日本の生徒だったが、画面両サイドには日本語とハングルの字幕テロップが映し出された。
「ハングルの校歌聞きたい」
同校元理事長の宋基泰さん(在日本大韓体育会中央本部顧問)は「立命館宇治高校は過去6回も決勝に進んだ。それから比べたら私たちの試練はまだまだといってもいいかもしれません。勝った立宇治にエールを送ります。それにしても学校をつくった1世や2世が健在なうちにハングルの校歌を聞きたい」と語った。
京都国際は京都大会決勝の翌日、7月29日から3年生を除く新体制で練習を始めた。李理事長は「今後は2年生の投手が中心となる。彼が中心となってくれれば投手力は大丈夫。秋の試合はそこそこいけると思う」と期待している。
(2019.08.07 民団新聞)