掲載日 : [2019-07-24] 照会数 : 6438
古墳から出土された鹿形の角杯を復元
[ 末伊山阿羅伽耶古墳群45号古墳から出土された鹿形の角杯(写真=咸安郡庁) ]
慶尚南道の古墳から出土
慶尚南道咸安郡と頭龍文化研究院は5月末、郡内の末伊山阿羅伽耶古墳群45号墳の発掘調査の成果と出土品を公開した際、胴体だけが残った状態で披露した動物の角杯を、最近、鹿類の頭が付いた完全な形の角杯に復元したと明らかにした。
咸安郡側は「この象徴土器がメディアに公開された直後、木槨墓の墓室の底を再び収拾していたところ、鹿またはノロジカと見られる頭部の彫刻を発掘し、この彫刻が角杯の胴体とぴったり合わさったため、鹿の形をした造形物であることが分かった」と説明した。
長さ17㌢、高さ19㌢の復元作は、鹿類の動物が振り返る瞬間の特徴的な姿を捉えた写実的表現と、ふっくらした楕円形の胴体部分、そして胴体の上に置かれたV字型の角杯が、絶妙な調和をなしている。
胴体には、阿羅伽耶土器特有の火の玉模様の透かし彫りが鮮明に見える。墓の主人を葬祭する時に酒などを注ぐ儀礼用の祭器に使った後、墓室の中の遺体の頭部に副葬品として埋めたと推定される。
(2019.07.24 民団新聞)