掲載日 : [2017-12-20] 照会数 : 5720
竹槍植えた罠64基…全羅兵営城で発掘
[ 全羅兵営城発掘現場で確認された垓子とその外側の丸い罠 ] [ 罠の中には無数の竹槍が ]
外敵に備え
ハンウル文化財研究院は11月15日、全羅南道康津郡の全羅兵営城(史跡第397号)発掘現場で、城壁南側の垓子(侵入を防ぐために城の周辺に掘られた池)と64の罠の遺構が確認されたと明らかにした。
罠は南門を取り囲む垓子の外で発見された。直径3・5〜4・9㍍の丸いくぼみが約2・5㍍の深さで掘られていた。64の罠は、垓子と6〜8㍍の距離を置いて2〜4列に並んで配置されていた。罠の底には先端を尖らせた竹槍が密に植えられており、偽装用に罠の上を覆ったものと見られる五葉松の枝や草が発見された。
同院のイ・ホンウ発掘チーム長は「罠の直径が最大5㍍にのぼることから、人だけではなく馬も殺傷が可能だったろう」とし、「垓子の防衛機能を補完するために後に作ったものと見える」と話した。実際に垓子の中から朝鮮朝初期の陶磁器がいくつか発見されたが、罠からはこれより時期が後の陶器のかけらが発見された。
高麗末の1388年、現在の光州に建てられた全羅兵営は、外敵防御のために1417年に康津に移された陸軍を指揮する地方司令部の役割を果たした。今回の発掘では、南門側の垓子付近から、城を出入りする時に使われた橋の跡と見える木柱も確認された。
(2017.12.20 民団新聞)