掲載日 : [2018-11-28] 照会数 : 5996
好評だった国楽劇「大廳旅館」ハンマダンホール
[ 国楽劇「大廳旅館」の一場面 ]
1950年に勃発した韓国戦争の際に、釜山へ避難した国楽人(伝統音楽家)たちの姿を描いた年末特別企画国楽劇「大廳(テチョン)旅館」が15、16の2日間、東京・新宿区の韓国文化院ハンマダンホールで上演された。主催は韓国文化院、国立釜山国楽院。
同劇は、戦火から逃れ、釜山大廳洞にある大廳旅館に避難した国楽人たちの喜怒哀楽を描いた作品。最初に旅館にやってきた男女5人の国楽人たちは厳しい環境にもめげず、国楽への思いを秘めながら日々を暮らしていた。
生きるために米軍基地で歌い踊り、残飯のごった煮をもらってきた女性に憤りを感じ、旅館を出ていく者、米軍基地で歌うようになるが、唱を忘れられず再び旅館に戻る者など、登場人物の揺れ動く内面が丁寧に表現されていた。
劇中、韓国民謡の「魚郎打令」「恨百年」をはじめ、パンソリ「春香歌」の1節である「スッテモリ(乱れ髪)」、韓国の小説家、沈熏(1901~36)の「その日が来れば」(作曲〓パク・ハンギュ)などが披露された。
(2018.11.28 民団新聞)