掲載日 : [2018-12-19] 照会数 : 6445
絵本「食パンねこのひみつ」
[ トゥンにゃんのぬいぐるみを抱く藤原倫己さん ] [ 絵本「食パンねこのひみつ」 ]
韓国で大人気 デブ猫トゥンにゃん
元KーPOPアイドル 藤原倫己さんが翻訳「癒されてくれれば…」
韓国でSNSから人気に火がついたデブ猫「トゥンにゃん」が活躍する絵本『食パンねこのひみつ』(作者:チェ・ボンス)の邦訳本が、キネマ旬報社から刊行された。ネイティブレベルの韓国語を生かし、多彩な活動を展開しているタレントの藤原倫己さん(31)が初翻訳し、韓国ブロガーのhimeさんが監修を担当した。「この絵本を手にした時に、癒しを自分の中に取り入れてもらえたら嬉しい」と藤原さんは話す。
「幅広い人たちに読んでもらう時に、どうしたら心地よく感じてもらえるのか」
韓国語版は直接的な言い回しが多く、独特の表現もあるので直訳ではしっくりこない。「食パンのようなふわふわまあるい表現」を目標とし言葉選びに悩んだ。
秘訣は、大人の常識を取り払うことだった。「子どもの心で改めて日本語に直す作業をし始めた時から自分が読んでみたい、聞いてみたい表現が出てきた」。韓国語版では味わえない、柔らかい世界が生まれた。
2008年4月、韓国で多国籍K‐POPアイドルグループ「A’st1」の日本人メンバーとしてデビューした。
2年におよんだ練習生生活。レッスンは朝8時から夜中2時まで364日続く厳しいものだった。「大変だったけれども、これをしないとデビューできないと思っていた。メンバーがいたから乗り越えられた」と懐かしそうに当時を振り返った。
その後「A’st1」の活動を終えて、拠点を日本に移す。練習生時代に習得した韓国語を生かし、数々のK‐POPアイドルイベントでのMC、テレビやラジオなどで活躍している。
アイドル時代から23㌔増量した。「よく動いていた人間が一切しなくなった途端に、急激なスピードで横に成長していった」と大笑いする。
そのふくよかな容姿の藤原さんに声をかけたのが、キネマ旬報社の担当者だ。「デブ猫、韓国、藤原ということで翻訳の話がきた。このデブ猫とリンクしたことが僕の幸運」
むっちりした前足に、ぽよよんとしたお腹。初めてトゥンにゃんの絵を見た時に親近感がわいた。翻訳を終え「機会があればまた、挑戦してみたい」という意欲も高まってきた。
韓国絵本は、若手絵本作家の台頭によって活気づいている。04年にボローニャ国際児童図書展で初のラガッツィ賞を獲得して以来、韓国絵本は、数々の国際的な賞を受賞し、世界で注目されている。
「韓国の絵本が日本に来て、読まれて愛されているということも含めて、この絵本をきっかけにさらに韓国の文化を好きになってくれる方が増えてくれれば」と願う。
絵本『食パンねこのひみつ』定価1500円+税。問い合わせはキネマ旬報社(03-6268-9701)。
読者プレゼント
藤原倫己さんのサイン入り絵本「食パンねこのひみつ」を読者3人にプレゼントします。
はがきに郵便番号、住所、名前、年齢、電話番号を記入の上、
〒106‐8585 東京都港区南麻布1‐7‐32
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(2018.12.19 民団新聞)