掲載日 : [2017-09-27] 照会数 : 4716
韓江さんの小説にイタリアの文学賞…5・18民主化運動背景に苦痛と悲しみ描く
韓国の女性作家、韓江さんが14日、長編小説『少年が来る』でイタリアの権威ある文学賞、「マラパルテ賞」の受賞者に選ばれた。
同賞は、『クーデターの技術』『壊れた世界』で有名な作家、クルツィオ・マラパルテ(1898〜1957)を称えるために1983年に制定され、イタリア文学界の巨匠、アルベルト・モラヴィアの主導で創設され、世界文学に活気を吹き込む外国作家に授与されてきた。
『少年…』は、5・18民主化運動を背景に、戒厳軍に立ち向かって死亡した中学生「トンボ」と周辺の人物たちの内面を描いた作品で、生者と死者の視線を交差しながら、残酷な苦痛と深い悲しみを描いた。
イタリアの出版社アデルフィは同書を「アーティウマニ」(「人間の行為」)というタイトルで、最近現地で発行した。『菜食主義者』を翻訳して韓さんとマン・ブッカー賞を受賞したデボラ・スミスさんが英語に訳したものをイタリア語で訳した。
審査委員会は、現地で公式出版される前に翻訳本を読んだ後、韓さんを受賞者に選んだという。 授賞式はカプリ島で来月1日に行われる。
(2017.9.27 民団新聞)