掲載日 : [2017-08-02] 照会数 : 4895
宋英玉生誕100年展…光州の河正雄美術館で
[ 宋英玉画伯 ] [ 「三面鏡」 ] [ 「犬」 ]
光州市立美術館分館の河正雄美術館は、植民地時代に日本に移住し、創作活動を続けた在日1世の画家、宋英玉の生誕100年展を9月17日まで開催している。
1917年、済州島で生まれた宋英玉は小学校4年生のとき、測量技師をしていた父親を訪ねて大阪に渡り、44年に大阪美術学校を卒業した。57年からは東京で自由美術協会展と平和美術展を舞台に作品活動、99年に他界した。
解放後、朝鮮籍から韓国国籍への変更手続きを行わなかったことで、朝総連系とみなされ帰郷することができず、日本で差別、疎外、貧困という現実を生きなければならなかった。自らが体験した苦痛が作品で表現されており、見る人にその苦痛のすさまじさを伝える。
展示されている作品は、在日2世の事業家、河正雄さんが収集し、寄贈した絵画51点。58年から92年までの作品を網羅しており、現存する宋英玉の作品のほとんどになる。
光州市立美術館分館河正雄美術館(光州市西区尚武台路1165)。10〜18時開館。日曜休館。電話(062・613・5392〜5394)。
(2017.8.2 民団新聞)