掲載日 : [2018-11-28] 照会数 : 7590
中国のベストセラー「血を売る男」の映画化「いつか家族に」来月公開
[ 長男イルラクをおんぶするサムグァンと付き添うオンナン©2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD&DHUTA.AII Rights Reserved ] [ 「いつか家族に」のメインスチール©2015 NEXT ENTERTAINMENT WORLD&DHUTA.AII Rights Reserved ]
かけがえのない11年の日々…他人の子とわかっても
主演 ハ・ジョンウ/ハ・ジウォン
息子の命を救うため、自分の血を売る父親と家族の絆を描いた、ハ・ジョンウ監督、出演の映画「いつか家族に」(配給=ファインフィルムズ)が12月22日から、シネマート新宿(東京)、シネマート心斎橋(大阪)ほか全国で公開される。
原作は、中国のベストセラー作家、金華の『血を売る男』(河出書房新社)。さまざまな国からオファーがある中、「いつか家族に」は、劇場公開にあたり韓国に舞台を移しての映画化が認められた唯一の作品になる。
舞台は1953年、韓国戦争の休戦直後。現場仕事で生計を立てるサムグァン(ハ・ジョンウ)は、ポップコーン売りの美しいオンナン(ハ・ジウォン)に一目ぼれし、彼女には羽振りのいい恋人がいると知りながらプロポーズする。
利発な長男イルラク(ナム・ダルム)をはじめ3人の子宝に恵まれ、貧しいながらも幸せに暮らしていたが、11年間育てたイルラクが他人の子ではないかという噂が流れる。実の息子だと証明するため、イルラクに血液検査を受けさせたサムグァンだったが、結果は他人の子であることを証明することになってしまった。
手塩をかけて育てた息子が他人の子だということを受け入れらないサムグァンは、自分を父と慕うイルラクにつらく当たる。だが、ある出来事をきっかけに2人は親子の絆を取り戻す。
サムグァンにとって、イルラクを育ててきた11年間は何ものにも代え難い時間だ。
ある日、病に倒れたイルラクを助けるため、サムグァンは治療費を稼ぐために売血を繰り返しながらイルラクが入院するソウルを目指す。それは、まさに自分の「命を削る」行為である。
命がけで息子を守ろうとするサムグァンの姿を通して、「家族とは何か」という問いを突き付ける。
(2018.11.28 民団新聞)