掲載日 : [2021-01-27] 照会数 : 4343
少女の目で描く繊細な家族物語…映画「夏時間」公開へ
[ 写真提供=パンドラ ]
思春期を迎えた少女の揺れ動く心のひだを描いた韓国映画「夏時間」が2月27日、東京・渋谷のユーロスペースでロードショー公開される。
父親が事業に失敗し、母親と離別。祖父の家で家族一緒に過ごすことになった主人公の姉オクジュと弟のドンジュが、ひと夏の間に経験する家族の物語。祖父の家には新たに離婚寸前の叔母が加わる。新しい環境でつらい経験をするオクジュ。やがて祖父との永遠の別れが訪れた。
「デビュー作は家族の物語にしたかった」というユン・ダンビ監督。「どんな家族も痛みや問題を抱えている。不完全さが普遍的な姿であっても、それでも愛さずにはいられない家族の関係について語りたかった。オクジュには家族の不在ではなく、共に過ごした思い出を心に刻んで成長してほしいとの願いを込めた」と制作の動機を明かしている。
作品は第24回釜山国際映画祭4冠、第49回ロッテルダム国際映画祭ではBright Future長編部門グランプリを獲得した。懐かしくも繊細な夏の物語が静かな余韻を運んでくれる。
(2021.01.27 民団新聞)