掲載日 : [2019-01-17] 照会数 : 7317
映画「車線変更」製作へ
障がい、在日、国籍「垣根越えて一つに」
埼玉県川口市を舞台に障がいと地域に根付く在日問題を主なテーマにした映画「車線変更ーキューポラを見上げて」が製作される。11日、東京・新宿区のホテルでプロデューサーの国枝秀美さんが赤羽博監督、主要俳優陣とともに記者会見で明らかにした。
オートレースの練習中にライバルと接触事故を起こして下肢切断という重度の障がいを負った鋳物工場の息子が義足を着けて自転車に「車線変更」し、パラリンピック出場を目指す物語。2020年東京五輪の開催を機に製作が決まった。
主人公の父親役を演じる村上弘明さんは「世の中には障がいや在日、国籍といったいろんな垣根がある。こうした垣根を越えて、みんなが一つになれたらいい」と語った。
記者会見に先立って支援者の金永悦さん(在日留学生会「2・8会」発起人代表)とともに民団中央本部の呂健二団長を表敬訪問した国枝さんは「映画の中で在日コリアンのエピソードがあります。川口市を語るうえで外せないシーンです。在日の方々の心理描写をどのように劇中で表現できるか楽しみにしてください」と語った。
川口市は外国籍人口が2万7000人を数える集住都市のひとつ。62年には吉永小百合さん出演の「キューポラのある街」が公開された。
(2019.01.16 民団新聞)