掲載日 : [2019-10-01] 照会数 : 10632
次代幹部育成へ手応え…青年会OB世代一堂に 民団福岡
[ この中から次の支団長が育ってほしいと期待を寄せる李相鎬団長 ]
40、50代から130人
【福岡】福岡管内の青年会出身世代が一堂に会する「OB会大同窓会交流の集い」(任剛実行委員長、民団門司支部支団長)が9月28日、福岡市内で開かれた。民団福岡本・支部の次代を担う幹部とその後継者130人が参加した。参加者によれば、こうした青年会OBの集いは20年ぶりとのこと。3年前から支団長の若返りに取り組んでいる民団福岡本部の李相鎬団長は確かな手ごたえをつかんだようだ。来年も継続していく考えを示した。
150人を目標とした会場は参加者と来賓でほぼすべての席が埋め尽くされた。OB全国連絡会のある関係者(神奈川県在住)は「130人はすごい、さすが福岡。みんな一家と思える雰囲気だ。民団の将来はほんとうに明るい」と感嘆のため息をついた。
青年会OBの集まりは東京や関西をはじめ、名古屋、宮城などでも継続している。130人を集めたのは福岡パワーといえそうだ。黄泰二さん(青年会福岡本部第8代会長、現・民団飯塚支部支団長)は「在日だからこそ同胞の絆を求めて集まる。こうした集まりは日本の社会では少ないのでは」と胸を張った。
任実行委員長は「普段、仕事で疎遠になっているOBどうし、会うのが目的で計画した。コンセプトは支部活性化と次世代幹部を育てること。支部役員を体験していずれ本部に行ってもらう」という。
同じく実行委員の一人、李鎮治さん(民団門司支部監察委員)は「半年間の準備を経てようやく開催にこぎつけた。青年会が元気だったころのOBがほぼ集まった」と述べた。民団福岡本部の事務局長を歴任した崔峯圭さん(第7代会長)は「40~50代の名簿がそろったったのは大きい」と意義を語った。
民団福岡本部の伝統を誇る「大運動会」。最盛期の80~90年代には多いときで700人余りが結集したという。当時、現役の青年会スタッフとして運営を支えたのが現在のOB世代だ。同本部の李団長は「私はいま63歳。この3年の間に福岡管内7支部で私より年齢の若い支団長が就任した。残された任期中にこれを全支部に広げたい」と熱く繰り返した。
一方、参加者はこれにどう応えるというのか。
文正義さん(第15代会長、現・民団八幡支部副団長)は「青年会で大切な仲間ができた。これがいまも財産となっている。民団は私にとって親のような存在。跡取りになったつもりで恩返ししていきたい」と語った。
現役の青年会員、李司さんも「請われたら(役員を)やらざるを得ないだろう」と意欲をのぞかせた。同じく李将浩さんも「OB間のつながりの強さを感じた。自分も青年会活動を継続しながらゆくゆくはOBとして迎えてもらいたい」と話していた。
関西でも交流会
【兵庫】関西でも9月21日、青年会OBの集う地区交流会(曺壽隆実行委員長=青年会中央本部第10代会長)が開かれた。関西交流会は毎年9月、有志が呼びかけている。今年の会場は神戸市。兵庫を中心に大阪、岡山、三重、福岡、神奈川から参加した。
青年会全国OB連絡会の李純午会長は「韓日関係が難しい状況にあるが、在日同胞社会の担い手である私たちが親交を深め、韓日友好の未来を創る力を結集していきたい」として、全国OBの連帯強化を訴えた。
(2019.10.02 民団新聞)