民団は1980年代に入り、銀行を設立し韓国の金融産業と経済の発展に寄与した。1965年の韓日国交正常化以降の70年代、在日商工人の母国投資は当時の外国資本の韓国投資総額を上回るほど大きく増加した。
一方で、在日同胞の継続的な投資を可能にする経営資金の調達問題などが実質的な課題として台頭することになった。70年代の韓国の銀行はほとんどが国有銀行であり、政府の保護と規制の中で官僚組織の性格が強かった。資金の融資には担保などの厳しい条件が求められ、特に在日商工人にはさらに過酷な差別的基準が適用された。
このような状況の中で、韓国で金融問題を解決するためには独自の銀行設立が必要であるという認識が在日同胞社会に広く共有された。
民団は70年代から在日韓国人信用組合協会などの関係団体と共に同胞銀行の設立を推進してきた。80年代に入ると、韓国政府は銀行の民営化と自律化政策を宣言したが、それに合わせて銀行設立を申請し、1982年に新韓銀行を創立した。これは在日同胞が100%出資した、韓国初の純粋な民間銀行である。
新韓銀行は在日同胞の財産や資本の搬入、商工人の経営資金を支援する窓口として機能し、これにより母国への投資の継続的な増加と経済発展に寄与した。一方、新韓銀行は創立初期から顧客中心主義や成果主義といった近代的な企業文化、専門経営者体制を導入した。
また90年代からは当時としては革新的なネットバンキングや無人店舗(ATM)、信用評価制度など先進的な金融システムを確立し、韓国の金融産業の発展に貢献した。