掲載日 : [2020-02-13] 照会数 : 6476
趙善玉の「飲食知味方の世界」ヤンスク
ハチノスを柔らかく
皆さんは牛の胃がいくつあるかご存知ですか。
なんと4つもあるのですよ。第1の胃をミノ、第2の胃をハチノス、第3の胃をセンマイ、第4の胃をギアラと呼びます。日本の皆さんも焼肉屋などで、これらの名前を聞いたことがあると思います。
今回は「牛の胃」を意味する「ヤンスク」という料理で、ハチノスを使います。ハチノスは、しっかり処理をしないと臭くて食べられません。皮のデコボコした凹凸を包丁の背中でよくこそいで汚れを取ると臭みがなくなります。
ハチノスは弾力があって噛み切るのも大変ですが、『飲食知味方』に書かれた調理方法で煮ると本当に柔らかく美味しくなります。味は醤油ベースで、山椒が臭みを消してくれることから独特な味わいになります。ハチノスはビタミンやミネラルなどの栄養バランスも良く、疲労回復や免疫力を高めてくれます。
ハチノスは苦手だという方は多いと思いますが、焼肉とは違う、山椒の爽やかな香りとピリッとした刺激が味わえるこの料理を作ってみませんか。
◇材料(4人分)
ハチノス400g、水適量、醤油大さじ2、ゴマ油大さじ1/2、胡椒適量、山椒適量
◇つくり方
1.ハチノスの皮の凹凸を包丁の背でこそぎ取りきれいに洗い、沸騰した湯で下茹でする。
2.大きな鍋に十分な水と①のハチノスを入れ、柔らかくなるまで煮る。
3.②を冷まし4×4㎝に切り、フライパンで炒めながら醤油とゴマ油を入れ炒め、最後に胡椒と山椒を加えて味を調えてから盛って出す。
(2020.02.12 民団新聞)