掲載日 : [2021-08-13] 照会数 : 6759
東京五輪 若手台頭、期待つなぐ…韓国選手団メダル数はやや不振
[ 凱旋帰国し仁川空港で歓迎を受ける韓国選手団 ]
閉幕した東京五輪で韓国は金メダル6、銀メダル4、銅メダル10と20個のメダルを獲得、総合16位で東京五輪を終えた。金7個以上、総合10位以内という目標を掲げていたが、金メダル獲得数は1984年のロサンゼルス大会(金6、銀6、銅7)以来の最少に終わった。
金メダル6個のうち、アーチェリーが4個を占めた。韓国は今大会から採用された混合団体で頂点に立つと、女子団体が9連覇、男子団体が2連覇を達成。混合団体と女子団体で金に輝いた安山(アン・サン)は女子個人も制し、五輪アーチェリーで史上初となる3冠に輝いた。このほか金はフェンシング男子サーブル団体と体操男子種目別跳馬の申在煥(シン・ジェファン)が獲得した。
韓国の金メダル獲得数は2012年ロンドン大会(金13、銀8、銅7、総合5位)が最高で、16年リオデジャネイロ大会(金9、銀3、銅9、総合8位)に続き、東京大会でも減少した。
お家芸のテコンドーや国際大会で安定的にメダルを獲得してきた柔道で金メダルゼロが響いた。2000年のシドニー大会で正式競技となって以来、発祥国の韓国が金メダルを逃したのは初めてだ。モントリオール大会以来、メダルを取り続けてきたレスリングも今大会で途絶えた。
ただ、将来が楽しみな10代の逸材が今大会で躍動した。黄宣優(ファン・ソヌ=18)は競泳男子100メートル自由形の決勝で5位に入賞したほか、同種目準決勝で47秒56のアジア新記録を樹立した。金済徳(キム・ジェドク=17)はアーチェリー混合団体と男子団体で金を獲得。体操女子種目別跳馬で銅の呂書晶(ヨ・ソジョン=19)や卓球女子の申裕斌(シン・ユビン=17)らが大きな可能性を示した。
韓国の不毛地帯といわれた種目での活躍も見せた。陸上男子走り高跳び決勝で2m35をマークして4位に入賞した禹相赫(ウ・サンヒョク=25)は24年ぶりに韓国記録(2m34)を更新し、五輪の陸上トラック・フィールド競技で韓国勢最高順位を記録した。元テニス選手の松岡修造が彼を熱血応援したことでも話題になった。
近代五種男子の全雄太(チョン・ウンテ)が韓国初の銅メダルに輝き、鄭振和(チョン・ジンファ)も4位入賞した。
最終日に行われた女子バレーボールの3位決定戦は日本でも人気の主将、金軟景(キム・ヨンギョン=33)を中心に闘志を見せたチームに「メダル以上の感動」と国民から大きな賞賛を受けた。
また、銅メダルを獲得した柔道男子73キロ級の安昌林(アン・チャンリム=27)が在日選手としては45年ぶりの五輪メダル獲得を達成し、在日同胞社会にとっても嬉しいニュースとなった。
(2021.08.13 民団新聞)