【大阪】駐大阪韓国総領事館(陳昌洙総領事)は20日、韓日国交正常化60周年を記念した「公館寄贈者感謝行事・懸板式」を同領事館5階ホールで開催し、寄贈者(8人)の遺族ほか、大阪、京都、滋賀、奈良、和歌山の民団、婦人会ら100余人が参加した。
陳総領事は「本日、私たちは在日同胞の祖国愛に感謝を伝える感動の場に、歴史の生きた証人として参加した。在日同胞の貢献と祖国愛を振り返るとともに、大阪総領事館は、これからも在日同胞の和合、韓日友好増進、そして未来世代の交流に最善を尽くす」と力強く挨拶した。
遺族を代表して故・韓禄春氏の家族である柳寅浩さんが「当時の志を同じくする有志の方々の思いを風化させることなく、後世に伝えていただけることに感謝する。韓国はこれからも発展を遂げていくと思う。先人の働きが基礎となっていることを忘れてはならない」と思いを語った。
ホールの懸板には半永久的な黄銅の板を用い、日頃から「心を一つにする」ことを強調してきた故・韓禄春氏の心と在日同胞が祖国である韓国を愛し、懐かしむ心が一つの心に溶け込んでいることの象徴として、韓国語で「ハンマウムホール」と命名した。
鄭鉉権民団大阪本部常任顧問は「ハンマウムホールは在日同胞の交流の場だ。在日同胞は、これからも総領事館と共に友好親善のために大いに努力を続けていく」と胸を張った。金明弘民団大阪本部団長も「皆さん、これからも先輩たちの志をしっかり胸に刻んで、次の世代の発展と幸せのために共にがんばろう」とエールを送った。
駐大阪韓国総領事館は、「御堂筋に太極旗を」をキャッチフレーズに建設期成会が71年9月に発足。期成会会長の故・韓禄春氏を中心に募金活動を展開し、総工費8億円をかけて74年9月15日に完成した。当時、寄付をした8人は以下の通り。 韓禄春、徐甲虎、王利鎬、金相浩、孫貞秀、崔秉現、李敏和、申吉秀(敬称略)