「次世代育成を支援」
7月31日に在外同胞庁の第2代目庁長に任命された李相德庁長 は4日と5日の両日、広島と大阪を訪れ、中央本部の金利中団長をはじめ広島、大阪、京都、滋賀、奈良、和歌山の三機関長ら民団幹部や総領事らと意見交換を行った。
4日の広島で李庁長は「同胞庁長に就任して初の公務が広島での韓国人原爆犠牲者慰霊祭への参列だった。同胞の声に耳を傾ける在外同胞庁にしていきたい」と挨拶した。参加者から昨年5月に尹錫悦大統領が慰霊碑を参拝したことへの感謝と「広島韓国人原爆犠牲者を忘れないでいただきたい」との要望が出された。
李庁長は5日、関西地域の会合に臨んだ。「韓日関係はいつにも増して大きな転機を迎えている。後退させないためには皆さんの熱い支援、声援が必要だ。関西の同胞社会が大きな力添えとなってもらえることを願っている」と期待を寄せた。続けて「発足して1年、同胞庁への大きな期待と叱咤の声があることも理解している。現場の皆さんの声に耳を傾け、よりよい取り組みができるよう、最善を尽くしていく」と約束した。
また、在日同胞社会の変化にも触れ「新しい定住者の増加と世代交代で在日同胞の割合が根本的に大きく変わっていると聞いている。民団が中心となって積極的に役割を果たし、若い次世代にも手をさしのべてしっかりとリードしていくとともに、同胞庁としても良い方向に導けるよう、支援していく」と述べた。
中央本部の金団長が「在日同胞社会や世界の在日社会を盛り上げ、日本に縁の深い李庁長と陳昌洙総領事の今後の活躍を願って」と乾杯の音頭をとり、民主平統近畿協議会の朴道秉会長も乾杯を続けた。
意見交換では、京都本部の孔信根議長が「3世、4世にバトンをつないでいく中で、次世代育成が最大のテーマ。留学生たちが参加しやすい環境作りに力を入れている」と述べ、滋賀本部の権五仁議長からは「次世代の教育に(支援金を)投入し、韓国語を全世界に伝えていってほしい」という声があった。
また、婦人会奈良本部の権英孝会長は「奈良県は明日香村と韓国との古い歴史があり、日韓親善協会と共に行事を行うことができたのも、同胞庁のおかげ。これからも応援をお願いしたい」と感謝した。