【静岡】一般社団法人日本韓食振興協会(崔光礎会長)は11月16、17の両日、静岡県熱海市と共催で「日韓グルメフェア2024 in 熱海」を熱海梅園内の韓国庭園をメイン会場に開催した。「熱海梅園もみじまつり」のオープニングとして昨年に引き続き行われた。今年は公益財団法人韓昌祐・哲文化財団の助成を受け、熱海の地域ブランド「熱海キムチ」の開発も進めてきた。
イベントの目玉となるキムジャン「キムチ作り」体験は、50人の定員を超える参加者でにぎわった。同フェアは13年にユネスコ無形文化遺産に登録された「キムジャン文化」をアピールするだけでなく、発酵する本物のキムチ漬けを体験し、作ったキムチを持ち帰って味わうなどの喜びを参加者に与えた。
熱海市にある社会福祉法人緑葉会陽光の園で「熱海キムチ」の素材となる「チョンガク大根」を栽培し、地元の食材を使った薬念(ヤンニョム)を用いてキムチを漬けることにより、オリジナリティの高いキムチの開発に取り組んできた。「熱海キムチ」は同イベント時の試食品として提供され、好評を得た。
その他、熱海梅園中央広場では2日間にわたりイベントが行われた。16日は韓国の伝統打楽器チャンゴの演奏を中心とする舞台公演、地元からは三味線や太鼓にあわせて舞踊を披露する「熱海芸妓」、韓服と和服でパフォーマンスするダンスユニット「Lil’Betty」が出演した。
17日は同市中央町を拠点とするジャズバンド「工藤 Jazz Quartet」による演奏、韓服と和服がコラボするファッションショー「日韓Heritage Fashion Show」が行われた。さらに韓国の民俗芸能「農楽」隊が園内を練り歩き、お祭りムードを盛り上げた。
韓国のチヂミやトッポッキなどの定番屋台グルメをはじめ、日韓グルメの飲食ブースが出店し、美味しい料理を堪能した。一般社団法人韓服普及協会も民族衣装の韓服のレンタルを行い、美しい紅葉を背景に撮影を楽しんだ。また、「今韓国の地方が楽しい!各地の食や文化をご紹介」と題して、江原道、慶尚北道、慶尚南道、全羅南道の韓国の各地方自治体がブースを出展し、韓国の地方の魅力を伝えた。
イベント来場者が投票したキムチグランプリでは、日本国内で自家製のオリジナルキムチを販売している株式会社青春ファクトリーが金賞の栄光に輝いた。
同フェアは来年の韓日国交正常化60周年につなぐイベントとして、熱海の地から韓日のコラボレーションの素晴らしさを力強く発信した。