朝鮮王朝の王宮であった景福宮の中でも最も神聖な空間だった璿源殿(ソンウォンジョン)の扁額が約100年ぶりに日本から韓国に返還された。
韓国の国家遺産庁と国外所在文化遺産財団は3日、景福宮璿源殿にかかっていたと推定される扁額が昨年、ゲーム会社のライアットゲームズの後援で還収されたと発表した。扁額は横312センチ、縦140センチの大きさで、漆塗りに「璿源殿」という3文字が金箔で刻まれている。
璿源殿は朝鮮時代の宮殿内で歴代の王の御真(王の肖像画)を奉安し、王が直接焼香、参拝などの儀礼を行った神聖な空間だ。
国家遺産庁は「各宮殿の璿源殿建設および焼失と関連した情況、記録などを考慮すると、1868年の高宗時代に再建された景福宮璿源殿にかけられていた扁額と推定される」とした。
この扁額は、2023年11月、日本の競売会社が該当遺物を競売に出すという情報があり「19世紀景福宮・璿源殿の扁額」という遺物紹介に 国家遺産庁と財団が緊密に動いて競売を取り消してもらった後、所蔵者側に「朝鮮王室文化遺産だから必ず韓国に帰ってこなければならない」という立場を伝えた。その後、各界の専門家の考証を経て交渉の末に昨年2月に国内に還収された。
扁額は今月27日、国立古宮博物館で公開される予定だ。