旧日本軍の韓国人慰安婦被害者、吉元玉さんが16日、死去した。97歳だった。
韓国のメディアによると、吉さんは亡くなる1週間ほど前から風邪の症状が出ていて、同日、仁川市延寿区の自宅で息を引き取った。
吉さんは生前、故金福童さんらとともに旧日本軍慰安婦の真実を国内外に知らせて問題解決に向けた活動に尽力してきた。
2013年には日本の沖縄、広島、大阪、奈良などを訪れ、日本政府に謝罪を求める活動をしたほか、2014年にはスイス・ジュネーブの国連人権理事会議長室を訪れ、慰安婦問題の解決を求める世界150万人の署名を手渡した。
吉さんの死去で韓国政府が認定した旧日本軍の慰安婦被害者のうち存命者は7人に減った。政府が認定した被害者は240人で、このうち233人が死去した。存命者の年齢層は90~95歳が2人、96歳以上が5人で、平均年齢は95.7歳となっている。