韓国・朝鮮人元BC級戦犯「同進会」(朴來洪会長)と「同進会」を応援する会(内海愛子代表)は1日、衆議院第二議員会館第一会議室で「同進会」70年の歩みを聞き、外国籍BC級戦犯者問題の早期立法解決を願う集いを開いた。
「同進会」が結成されて今年で70年。遺族の一人でもある朴会長は「1世のおじさんらの背中を見て育った。この20年で問題に対する理解が深まった半面、悪いことをしているかのようにネットでは叩かれている。故李鶴来会長の遺志を受け継ぎ、一日も早い立法化を」と訴えた。
山添拓・日本共産党参議院議員やタカラ鉄美・参議院議員、福島みずほ・社民党党首、立憲民主党の泉健太衆議院議員、大河原雅子・衆議院議員、山登志浩・衆議院議員が駆けつけ、「日本の責任のもとで謝罪と補償を」と強調した。
集いでは、今年は日韓国交正常化60年。日韓会談でも議題にされず、うやむやにされてきた問題を「特定連合国裁判被拘禁者特別給付金支給法案」の制定で元戦犯者らの名誉回復と当事者・遺族の救済を強く求める「集会アピール」を参加者一同が満場一致で採択した。
19日に銀座でパレード
「同進会」など4団体は4月19日(土)14時から戦後80年、〝残された戦後処理〟の解決を訴え、銀座パレードを行う。集合場所は日比谷公園・霞門(地下鉄「霞が関」駅B2出口)。問い合わせは080(2017)4768。gamou@jcom.zaq.ne.jpへ。
巣鴨プリズンで結成
同進会 1955年4月1日、韓国・朝鮮人のBC級戦犯者らが「韓国出身戦犯者同進会」を東京・巣鴨刑務所(巣鴨プリズン)で結成し、早期釈放・待遇改善・生活保障・遺骨返還・国家補償を日本政府に求めた。日本のために捕虜監視員等として強制徴用され、戦後は連合軍の裁判により23人が死刑、125人が有・無期刑になった。巣鴨に移管後に釈放された同胞のうち、2人が自殺に追い込まれた。鳩山一郎、石橋湛山、岸信介総理の私邸にデモや座り込みの要請運動をしたほか、石破茂総理までの歴代32人の総理に要請書を提出している。日本政府に求めた謝罪と補償は、地裁、高裁、最高裁で棄却されたが、国の立法措置を促している。