一見勝之三重県知事が国籍要件を復活させて外国人職員採用の取りやめを検討していることに対し、民団三重本部の洪光子団長が7月28日に公開質問状を知事宛てに提出した件で、9月7日、洪団長宛てに回答文書が届いた。
以下、回答全文。
1.国籍要件の見直しの検討及びその理由・法的根拠について
地方公務員が扱う情報は、その重要性から地方公務員法において国家公務員と同様に守秘義務が規定されており、地方公務員はこれを遵守する責務を負いますが、近年、自国民に対して情報活動への協力を法的に求める制度が、ある外国政府において設けられていることなどをふまえ、県民の個人情報をはじめ県の重要な情報を取り扱う職務において、情報漏えいリスクをどのように管理するかという観点から、当県においては、国籍要件の見直しを現在、検討しております。
日本国籍を有しない者(以下「外国籍者」といいます。)が公務員に就任できるかどうかについて、「公務員に関する当然の法理として、公権力の行使又は国家意思の形成への参画にたずさわる公務員となるためには日本国籍を必要とするものと解すべき」とするのが内閣法制局の見解となっております。我が国の実態を見ますと、国家公務員に関して、外国籍者は採用試験を受けることができないと規定されております。また、地方公務員に関して、平成8年2月に高知県が国籍要件の撤廃を表明したことに端を発して、12の府県においては国籍要件の撤廃が行われていますが、35都道府県においては現在も国籍要件が維持されており、外国籍者が公務員に就任できるかどうかは、国の法令等により地方公務員の採用にも国籍要件を設けている国とは異なり、各々の地方公共団体の政策判断に基づくものであると認識しております。したがいまして、国籍要件の見直しの検討は、当県の政策判断に基づくものです。
2.みえ県民1万人アンケート、関係団体等からの意見聴取について
上記のとおり、国籍要件の復活の検討は、当県の政策判断に基づくものであり、当県職員の採用のあり方の判断は、種々の資料を検討して行います。みえ県民1万人アンケートの結果はもとより、外国籍住民を含む住民の方々や関係団体等からいただいている様々な意見も含めて、政策判断の資料とさせていただきます。
3.検討状況及び対象となる職種について
国籍要件の見直しについては、現時点においても検討結果が出ておりません。当県職員の採用という重要な問題であると認識していますので、十分な検討を行った後に、政策判断を行いたいと考えております。したがいまして、職種ごとの国籍要件の見直しについても、現在検討中の状況です。
4.多文化共生社会の推進について
当県としては、排外主義や排他主義をとるものではなく、多様性を地域の活力や成長につなげるとともに、外国人住民への不当な差別や人権侵害のない、誰もが安心して暮らし、活躍することができる社会の実現をめざして、多文化共生に関する施策を一層推進していくこととしています。
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