掲載日 : [20-04-27] 照会数 : 11188
「在日学徒義勇軍を知っていますか」…歴史資料館ミニ・ロビー展
韓国戦争から70年
「在日学徒義勇軍を知っていますか」と題したミニ・パネル展が東京・港区の韓国中央会館1階ロビーで開催されている。6・25韓国戦争勃発から70年目を迎えた今年、純粋な愛国心一つで祖国戦線に志願した若き在日青年たちの犠牲的精神を思い起こしてもらおうと在日韓人歴史資料館が企画した。
韓国戦争記念館所蔵の「寄せ書き太極旗」には「憂国風雲児」「武運長久」「救国勇士」などの文字が躍る。覚悟を決めた志願兵の悲壮な思いが伝わってくるようだ。出征を翌日に控えた14人を収めた記念写真には学帽姿の朴炳憲さん(後の民団中央本部団長)の姿も確認できた。
メーンのパネル写真は10枚。1950年9月8日、東京・神田の駿河台で行われた第1陣の出征式では、駐日韓国代表部の金龍周公使の激励を受けて志願兵78人が「大韓民国万歳」を叫んでいる。一行は5日間の軍事訓練を受けた後、9月15日の仁川上陸作戦に加わった。
戦争中の52年末、本国で救護活動を展開した婦人会中央本部の活動も伝えている。写真説明によれば、呉基文会長(当時)をはじめとする役員は1カ月以上国内に滞在。各地の孤児院や難民村などを巡回し、衣服などの救護物資を配った。
在日学徒義勇軍は合わせて642人。このうち52人が戦死、83人が行方不明になるなど135人の犠牲者を出した。生存者のうち日本に戻ってこられたのは265人だけ。残る242人はサンフランシスコ講和条約発効で独立を回復した日本政府が、「許可」なしで出国したとして再入国を拒否した。