掲載日 : [22-09-26] 照会数 : 5372
全国から105人が連帯深める…青年会が長崎でKYT
[ 3年ぶりの全国青年交流イベントとなる「KYT2022」には105人が参加した ]
[ 平和祈念像を訪問 ]
[ 長崎孔子廟中国歴代博物館で ]
[ 長崎韓国人原爆犠牲者慰霊碑 ]
[ 軍艦島ミュージアムを見学する青年たち ]
結成45周年記念「未来につながれ、韓国青年のキズナ」
在日韓国青年会(鄭昇栄中央本部会長)の結成45周年を記念し、「未来につながれ、韓国青年のキズナ」と題した、「コリアン・ユーストラベル2022(KYT)」が19日までの3日間、長崎県で開催された。全国の青年が一堂に会する対面式のイベントは2019年にソウルと韓国各地方で開催した「ルーツを知る旅~故郷訪問団」以来、3年ぶりだ。フィールドワークや、講演会、晩餐企画、地方交流パーティーなどで連帯を広げた。
青年会では非会員や日本国籍同胞にも青年会の存在をアナウンスし、新規会員の発掘と定着を図ることを目的に、定期的に母国訪問などの全国イベントを開催してきたが、コロナの関係でこの2年間、開催を見送っていた。
それでも、全国の青年が一堂に集う連帯の場を設けるため、4月の中央大会で国内による「KYT」の開催を決定していた。8月に参加募集を開始したところ、待ちわびていたかのように、締切前に定員を大幅にオーバーした。
最終的に北は宮城、南は長崎まで、全国から105人の青年たちが参加した。ただ、台風14号直撃のため、運営側は右往左往しながらも、冷静な判断でスケジュールの調整に努力した。
青年たちは「台風で(航空便が)飛ぶのか心配したが、長崎で全国の仲間たちと触れあえて、とてもうれしかった」と笑顔を見せていた。
17日に行われた開会式で鄭会長は「ここ長崎県は韓国にルーツを持つ私たち在日同胞と多くのゆかりがある、歴史が詰まった地。多くを見て学び、発信してほしい」としながら、「青年会は今年45周年。この節目の年に、多くの皆さんと一緒に事業を開催できたことに感謝する。青年会の形は変わりつつも、目指すものは今も一緒。ひとりでも多くの仲間と絆を深めて下さい」と呼びかけた。
来賓として参加した民団長崎本部の朴正煥団長は「コロナの影響で活動範囲が制限されている中、このような素晴らしいイベントを開催した鄭会長をはじめ、スタッフのみなさんに敬意を表したい。慰霊碑をはじめ、長崎の在日ゆかりの地を巡るなど、たっぷりと学び楽しんでください」と歓迎のメッセージ。
尹徳敏駐日韓国大使と金星坤在外同胞財団理事長も、ビデオメッセージを通して青年たちを激励した。
尹大使は「2・8独立宣言、韓国戦争参戦など、祖国の危機克服と発展のため、古くから在日同胞青年たちは大きな役目を果たしてきた。青年会中央結成以来、在日青年たちが共存・共生する地域社会づくりに貢献し、韓日の懸け橋的役割を果たしてきたことを深く感謝する」としながら、「これからも韓日民間外交使節として、在日社会の主役として、時代の変化に応じて次世代を活性化させ同胞社会発展を導いてほしい」と期待を寄せた。
金理事長も「青年会は民団だけでなく、在日同胞社会の未来を担う責任世代として、その役割が非常に重要。会員間のネットワークがさらに重要であり、今後、在日韓国人社会のリーダーになれると信じている。今後も50年、60年、70年と青年会の発展を祈る」と述べた。
2日目のフィールドワークは台風の関係でグループ別に訪問先を選定し、昨年11月に建立された長崎韓国人原爆犠牲者慰霊碑、平和公園、平和祈念像、軍艦島ミュージアム、長崎孔子廟中国歴代博物館などを巡った。
その後、民団生活相談センターの金昭夫所長を招いて「恩送りの人生」と題して記念講演。篤志家でもある金所長は「母国と故郷、そして生まれ育った地域社会に恩返しをすることと思い続けてきた。地域社会への奉仕・貢献を微力ながら役にたてればと思う」と述べた。
続く、夜の晩餐会では歌手でもある金所長がミニコンサートを行い、青年たちを歌で激励した。
最終日は結成45周年イベントとして、ムラサキスポーツ、妻家房、グローバルツアージャパン等が協賛した、商品券、食事券、宿泊券等が当たる大抽選会が行われ、盛り上がりを見せた。閉会式後は、名残惜しむように、各地方同士の記念撮影が続いた。