掲載日 : [19-07-31] 照会数 : 14960
京都国際が準優勝 全国高校野球選手権京都大会
【京都】京都国際高校の甲子園初出場の夢はかなわなかった。それでも創部21年目にして初めて京都大会決勝にまで駒を進め、甲子園に出場経験のある立命館宇治を相手に8回まで2点リードを保ったことで着実に強豪校として認知されるようになった。甲子園出場はもう夢ではない。
京都国際は春の府大会で初優勝。夏の大会でも「実力的にいうと京都国際がやや優勢」という評価が定着していた。民団京都本部の金政弘団長も「試合前の評判を聞き、(甲子園に)行けると思っていた」という。
李隆男理事長は「先取点をとったものの、3回以降、ヒットに恵まれなかった。一発勝負なので、9回での逆転負けは運の差だった」と肩を落とした。岡田孝雄事務長は「子どもたちはすべての大会に死力を尽くして戦った。大いに誇らしいと思う。(だからこそ)甲子園に行かせてやりたかったな」と悔しさを押し隠した。
今大会、京都国際はシード校として出場。京都外大西に5対1で勝利した準々決勝戦からは地元京都テレビとNHKが実況放送。試合終了後、TV画面に京都国際の校歌が流れた。選手は全員、日本の生徒だったが、画面両サイドには日本語とハングルの字幕テロップが映し出された。
宋基泰さん(在日本大韓体育会中央本部顧問)は「立命館宇治高校は過去6回も決勝に進んだ。それから比べたら私たちの試練はまだまだといってもいいかもしれません。勝った立宇治にエールを送ります。それにしても学校をつくった1世や2世が健在なうちにハングルの校歌を聞きたい」と語った。
京都国際は京都大会決勝の翌日、7月29日から3年生を除く新体制で練習を始めた。李理事長は「今後は2年生のピッチャーが中心となる。彼が中心となってくれれば投手力は大丈夫。秋の試合はそこそこいけると思う」と話した。