掲載日 : [19-03-21] 照会数 : 12411
白承豪弁護士が日弁連副会長に就任
韓国籍の白承豪弁護士(57、神戸セジョン外国法共同事業法律事務所=神戸市中央区)が日本弁護士連合会(菊地裕太郎会長)の副会長に就任した。外国籍の副会長就任はきわめて珍しい。
副会長には全国から定員15人の候補者が選ばれた。白さんは兵庫県弁護士会で対立候補に選挙で勝利。近畿弁護士連合会からの推薦も受け8日、全国から選ばれた約500人の代議員会で承認を受けた。副会長として自身が希望したとおり人権擁護などを担当することになった。
白さんは選挙母体である兵庫県弁護士会及び近畿弁護士連合会と日弁連とのつなぎ役を期待されている。一方で「外国籍として期待されている面もあるのでそのあたりも意識するつもり。日弁連の国際的な役割に寄与してみたい」と抱負を語った。
白弁護士はソウル市生まれ。市内の国民学校を卒業してから父親の仕事の都合で沖縄へ移住した。「同級生や先生がなにを言っているのかまったく理解できない」言葉の壁と幼少期に交通事故で右腕を失った二つのハンディキャップを努力で克服し、琉球大学には現役で合格した。
在学中から弁護士を志す。難点は漢字をよく理解できなかったこと。基本書を読むために漢和辞典を開き、漢和辞典にも出てこない法律用語を読むために法律辞典を開く作業を繰り返すなど人一倍の努力を積み重ねて司法試験に合格した。
1993年に弁護士登録。95年に阪神淡路大震災が発生するや、民団兵庫本部が神戸市長田区で始めた無料法律相談で被災者の救済にあたった。17年4月1日から1年間、外国籍としては初めて兵庫県弁護士会長を務めた。青年会沖縄本部のOBでもある。