掲載日 : [18-10-04] 照会数 : 16056
世界鍼灸学会連世界大会で論文発表へ 裵晙映さん
[ 自ら開発に携わったゴールド鍼で治療する裵晙映さん(写真下) ]
在日同胞の裵晙映さんが11月、パリで開催される世界鍼灸学会連合会世界大会で「ゴールド鍼灸の効果と実践について」と題した論文を発表することになった。同連合会は世界の鍼灸関係の学術団体が加盟している国際的な団体。日本の一治療院から招待を受けたのは初めてだ。
論文で発表する「ゴールド鍼」は裵さんが5年前から日本の会社と研究を重ね、日本の医療器として共同開発したオリジナル。人体へのダメージがないのが特徴。いまは東京・中央区銀座で治療にあたりながらその普及を目指している。
釜山出身。23歳で来日した。大阪、富山の製薬会社で勤務した後、鍼灸の道へ。頭痛、腰痛、神経痛などを未然に防ぐ「未病」の考え方に立ち、「見る、聞く、匂う、触る」を基本に治療を施している。原点は1644年に朝鮮の医師、許任が編纂した『鍼灸経験方』だという。
会員約1000人を数える日・韓鍼灸学会の韓国側会長も務め、「韓日の鍼灸の違い」をテーマに日本の国家資格をもつ鍼灸師に対する講演活動も行っている。7月には愛知県鍼灸師会から感謝状を授与された。
裵晙映さん「ほんとうにうれしく思うとともに、深く感謝申し上げます。メイドインジャパンであることもさらなるうれしいポイントです。製作着手から多くの時間が経ちましたが、治療する側と治療される側、治療機器をつくる側それぞれの立場の気持ちと努力を深く知ることができ、多くを学びました。病を根治することに向かう努力は辛さをうれしい気持ちに変えてくれました」