掲載日 : [22-05-11] 照会数 : 5528
青瓦台、74年ぶりに市民に開放
尹錫悦大統領は10日、「青瓦台」と呼ばれる従来の大統領府ではなく、約6キロ離れたソウル市龍山区の旧国防省庁舎で執務を開始した。
大統領執務室の移転は、尹氏の重要公約の一つ。閉鎖的なイメージの青瓦台から出て市民との距離を縮め、権威主義的な「帝王的大統領」からの脱却を図る趣旨だ。
文在寅前大統領の任期満了に伴って大統領府としての役割を終えた青瓦台は10日、尹錫悦大統領の就任演説後、就任式会場にも生中継される中で市民に開放され、事前予約した訪問客らでにぎわった。
午前11時30分、青瓦台正門前で開放を待っていた市民は、「青瓦台開放!」という司会者の声に合わせて門が開かれると、数百人の市民が歓声を上げながら入っていった。74年ぶりに青瓦台が市民のもとに戻った瞬間だった。
1948年の政府樹立後、12人の歴代大統領がここで過ごした。最初の名称の「景武台」が青い瓦の家という意味の「青瓦台」に変わったのは、尹潽善大統領の時だ。その間、警護上の問題で一般人には行事開催時に一部だけが開放されたが、10日に就任した尹錫悦大統領が大統領室を龍山に移転したことで、この日から全面開放された。
境内開放に先立ちこの日午前6時50分、春秋門を通って青瓦台南側から北岳山に入る登山路が先に開放された。2007年に盧武鉉元大統領が粛靖門を通過する青瓦台の後ろの城郭道を開放したが、春秋門からそのまま続く登山路が開かれたのは初めてだ。
青瓦台の正門は午前11時37分に開放された。74年ぶりの意味を込めて国民の代表74人が春を知らせる梅の花を持って先に入場した。