掲載日 : [22-03-03] 照会数 : 7878
韓国大統領選 尹氏と安氏が電撃的に候補一本化
[ 会見で手を取り合う尹氏(左)と安氏(国会写真記者団)=3日、ソウル(聯合ニュース) ]
9日投開票の韓国大統領選で、保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦前検事総長と中道系野党「国民の党」候補の安哲秀党代表が3日午前、国会で記者会見を開き、両党の候補を尹氏に一本化することで合意したと発表した。
両氏の候補一本化により、大統領選は革新系与党「共に民主党」の李在明前京畿道知事と尹氏、革新系野党「正義党」の沈相ジョン元代表による三つどもえの構図となる。
期日前投票の開始日が翌日に迫る中、一本化が大統領選の構図に与える影響が注目される。尹氏は各世論調査で李氏と支持率トップを争っており、安氏は3位となっている。
両氏は「より良い韓国をつくるスタートとしての政権交代、『より良い政権交代』のため力を合わせる」として、「きょうの一本化宣言で完璧な政権交代が実現することを信じる」と表明。「必ず政権交代を実現し、韓国の変化と革新のための大転換の時代を準備していく」とし、「われわれ二人はワンチーム」と述べた。
両氏は共同宣言文で、「二人がつくろうとする政府は未来志向で改革的な国民統合政府」と表明。国民統合政府のキーワードとして未来・改革・実用・防疫・統合を提示した。また、「国民統合政府は大統領一人が国政を運営する政府ではない」とし、尹氏が当選すれば政権引き継ぎ委員会や共同政権の構成も共に協議する方針を示した。
安氏は「尹候補を支持することにした」とし、尹氏は「安候補の意思を受けて必ず勝利し、一緒に国民統合政府を必ずつくって成功させる」と強調した。
両氏は大統領選後、両党の合併を進めることでも合意した。
安氏は選挙戦を最後まで戦い続ける意思を示していたが、最終盤で一本化に合意したことに関しては、「個人的な損害があっても(政権交代という)大義に従うことが正しいと思った」と説明した。
両氏の一本化が政権交代を求める世論の結集につながれば、選挙戦は李氏と尹氏の大接戦の構図から尹氏が優勢になる可能性が高い。ただ、安氏の支持層の票が分散され、一本化の効果は少ないとの見方もある。
3日、(聯合ニュース)