能登半島地震から一月半、駐日韓国大使館(尹徳敏大使)と民団同胞被災者支援対策本部(呂健二本部長)を中心に20日、石川県七尾市内の矢田郷地区コミュニティセンター避難所で炊き出しを行った。
この日は尹大使をはじめ大使館関係者と、民団対策本部関係者と、劉代永婦人会会長、石川民団(朴賢沢団長)と婦人会役員ら、東京本部、大阪本部、愛知本部職員らが加勢し総勢40人あまりでサムゲタンとトック、キムチ、ゆず茶、薬菓など合わせ約500食を避難者にもてなした。
早朝から婦人会石川本部のオモニらと民団関係者が避難所におもむき、11時前には下ごしらえを終えた。
予定を繰り上げ昼食時間帯前の11時半過ぎから配食が開始され、避難者が次々とかけつけ、一時は行列が続いた。
昼食に温かいサムゲタンスープ、夕食にトックが振る舞われ、スープとご飯を口にした避難者らは「おいしい、おいしい」とおかわり希望者も続出した。
不自由な避難生活を少しでも和らげてもらおうと、韓国ゆず茶とコーヒー、薬菓なども用意され、被災者たちに喜ばれた。尹大使や呂本部長らも配食に加勢した。
尹大使は「韓国では元気がないときに参鶏湯を食べるので、1日も早く被災者が日常生活を取り戻せることを願っています」と励ました。
呂本部長は「みなさんいっぱい食べてください」「がんばってください」と言葉を交わしながらご飯を配布した。
避難している人からは「いままで出たことない。だから美味しい」、「サムゲタンで元気つけて早く避難所から引き上げて家に戻らなくちゃと思った」。
矢田郷地区のコミュニティセンターには140人余りの被災者が生活していて、韓国料理を食べて「体が温まった」などと喜んでいたという。