2年ぶりに分科会開催
第56回定期中央大会を前にしての第78回定期中央委員会は2月27日、中央委員142人(定員205、欠員12、在籍193)の出席を確認して成立。3機関報告・決算、活動方針案・予算案を一部修正のうえほぼ原案どおり承認した。
冒頭、朴安淳議長が有意義な中央委員会になることを期待すると述べた。
呂健二団長は民団に対する政府支援金を「満額」確保できたと、3年間の成果を強調した。
金春植監察委員長からは一連の混乱に当事者としてお詫びの表明があった。
議事では、議決機関に対し、第77回中央委員会の書面決議に際して「議決権を有していない」として中央委員33人が招集されず、定足数からも除外されたことについての規約規定、臨時中央大会招集請求に対する判断が出されるまでに6カ月かかった理由などをただす質問が相次ぎ、予定時間を約1時間30分超過した。
この後、新年度方針案・予算案の上程があり、5つの分科委員会で審議された。
各分科会の委員長報告
分科委員会が2年ぶりに開催された。各委員長の報告内容は次のとおり。
次世代育成へ 予算と人材を
◆企画1=李純午委員長
40人中25人出席。
今年5年ぶりに開催されるオリニジャンボリーは参加者200~300人を想定している。これを最大500人まで集めたい。予算超過分はみんなで頑張って集めていこう。呉公太執行部当時に6000万円から8000万円の賛助金を集めた実績がある。昔のように勢いのある民団をつくっていこう。
同じく青年会育成金だ。現状では常勤者1人しか雇えない。ここにも予算をとらないとならない。次世代育成は喫緊の課題。イキのいい人材がいれば3人でも5人でも入れていこう。
民団新聞維持へ 購読者拡大図れ
◆企画2=金淳次委員長
36人中23人出席。
民団新聞は各地同胞の動きを知る場として、その存在価値は限りなく大きい。全国に新聞を心待ちにしているたくさんの読者を抱えていることを知ってほしい。一部記事は日本の全国紙毎日新聞の夕刊で掲載されたほど。
それだけにいかに中身を濃くしていくかが求められている。機関紙としての枠内での公平性と客観性、誤字、脱字の厳格なチェックも求められる。上半期には全国から実務者を集め質の向上をめざした協議を予定している。
課題は財源。定期発行体制の維持に向けて購読者を拡大し、みんなで協力していこう。一方ではウェブの活用や、ブランケット版から夕刊紙のようなタブロイド版への転換なども今後の検討課題とすべきだ。
KJアプリ利用を促進
◆組織=成 功委員長
40人中30人出席。
原案どおり承認した。 付け加えて、家庭訪問の対象者として記載された「非民団団体」を「新定住者団体」に字句を修正してほしい。
「KJアプリ」は有益なので、どんどん利用してほしい。また、過疎地方に対しては組織維持へ向けた早急な規約改正を求める。青年会については次世代・後継者育成の観点から会館利用料を免除したらどうか。
大阪生活支援センター強化を
◆生活=白海秦委員長
39人中25人出席。
すべて原案どおり承認した。
このほか、大阪から生活支援センターへの増額要望があった。理由は相談件数が増えていること、内容も多岐にわたっていることが理由だ。また、脱北者支援センターと人権擁護委員会の活動が停滞しているとの指摘が各委員からあった。
オリニジャンボリー参加者増やして
◆文教=石隆弘委員長
40人中22人出席。
原案どおり承認した。
各委員からは次世代育成に向けた意見がいくつか出た。オリニジャンボリーについては200人の設定を400~500人に増やしてほしい。東京の在日韓人歴史資料館と大阪のコリアタウン歴史資料館については見学者を組織するなどして活性化を支援していくべきだ。すべての次世代事業がつながるようにしていきたいとの声も聞かれた。